大人の本棚・こどもの本棚

ぽっぺん先生の日曜日

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夏休み期間中に時間をかけて読むのにぴったりな本を紹介します。

この物語の主人公「ぽっぺん先生」は、大学で生物学を教えたり、研究論文を書くのを仕事にしています。なぜ「ぽっぺん先生」という少し変わった名前で呼ばれるようになったのかは、物語の最初の方で説明があります。

ある日曜日、書斎の本棚の下敷きになってしまう嫌な夢を見て目が覚めた「ぽっぺん先生」は、一念発起して本の整理を始めます。その時に目に留まった「なぞなぞのほん」という古びた絵本を開いた「ぽっぺん先生」は、突然、その絵本の中の世界に入り込んでしまいます。絵本の中で出会う奇妙な「なぞなぞ」に答えられない限り、元の世界には戻れません。「ぽっぺん先生」は、くじけそうになりながらも謎解きに挑みます。

今回、私は数十年ぶりにこの本を読み直してみましたが、大人向けの本に近い言い回しが多かったことに気づいて驚きました。(子どもの頃は全く気にせずに読んでいました。)最初に出版されたのが50年ほど前の本なので、今では分かりにくい表現があるかもしれませんが、著者自身による親しみやすい挿絵が理解の助けになると思います。この本を読んで楽しく感じた方は、シリーズ2作目の『ぽっぺん先生と帰らずの沼』も続けて読んでみてください。

「ぽっぺん先生」が登場する本は、1973年以降、数多く出版されたのですが、残念ながら現在では書店で手に入りにくいものが多いです。全巻読んでみたいと思った時は、ぜひ、図書館へおいでください。

新潟市立亀田図書館 島倉 さやか

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