終戦から今年で76年。私たち日本人の多くは戦争というものはどこか他人事で、自分が巻き込まれるなんて現実的には考えられないという人が多いと思います。でも、本当にそうでしょうか？世界のどこかでは常に内戦や紛争が起こっています。私達にはこれからも絶対に関係ないという保証はどこにもないのです。

2014年に刊行された本ですが、本書を読むと、安全保障、経済、マスコミ、教育、地方自治、エネルギー、食物など、ばらばらに見える事柄も実は全て政治につながっているのだとわかります。そして、私たち国民一人ひとりが（大人も子どもも）世の中のできごとを冷静に見つめ、どうしたらいいのか自分の頭で考えることが大切なのだと気付かされます。そうやって、みんなで戦争しない平和な未来をつくりだしていきたいものです。

巻末には自衛隊が海外派遣された地域を示す地図や、日本国憲法が施行されてからの関連年表、法律集などの資料も掲載されています。

田野辺淳子（絵本の家「ゆきぼうし」副代表。2001年「ゆきぼうし」のある守門村（現魚沼市）に家族で移住。仕事をしながら「ゆきぼうし」スタッフの活動を続ける。）