お隣の韓国では、旧暦のお正月に、晴れ着“ソルビム”を着て新年を祝うそうです。この絵本は、女の子がソルビムを身につけていく様子を、たいへん美しい絵で紹介しています。
主人公の“わたし”は、お母さんが縫ってくれた新しいチマ・チョゴリを着るのが、うれしくてたまりません。初めに深紅の絹のチマを腰にまき、ポソンという綿入りの足袋をはきます。次に、小花を刺繍した色鮮やかな上着-セットンチョゴリを着て、髪飾りを編みこみます。白い毛皮のついた袖なしをはおり、桃色の絹張りの靴をはいて、黒繻子の帽子をかぶれば支度のできあがり。
どの衣装も華やかで、見とれるほどの美しさです!背景の伝統的な家具や模様も丹念に描かれ、お国柄を伝えています。
巻末に、お正月についての解説付き。2巻は男の子編です。
田村 梓(新潟市立小学校の学校司書。子どもたちと一緒に、本や昔話を楽しんで、27年目になりました。公共図書館や幼稚園でも、子どもと本をつなぐ活動しています。)