大人の本棚・こどもの本棚

多摩川物語

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多摩川近くに住む老若男女8人を主人公にした8本の短編集です。それぞれの主人公は、家庭がうまくいっていない主婦だったり、作家志望の古書店員だったり、親友が引っ越してしまう小学生だったり、経営に行き詰った小さな食堂の主人であったりします。それぞれの主人公がそれぞれの環境の中で、周囲の人達との関わりに悩んだり励まされたりしながら一生懸命に生きている様子が伝わってきます。気を付けて読んでいると、ある短編に脇役として登場している人物が実は別の短編の主人公であるのが分かり、多摩川という大きな流れの中での様々な人間の営みがあるのだということが感じられます。

足立幸子(新潟大学教育学部准教授 新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境を研究している。)

 

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