子どものちょっとした言い間違いなどを観察・分析して、人間はどのように言語を習得していくのかという謎に迫った本です。

読んでいくと、子どもは単に大人の真似をして言語を習得するのではなく、自分がつかみかけた規則を様々な場面に当てはめて応用しながら、ことばの正しい使い方を探る冒険に出ているのだということが分かってきます。

子どもの１つ１つの事例がかわいらしく、また著者の子どもに注ぐ視線がとても温かいので、読んでいてほのぼのとした気分になれます。

推薦者：足立幸子（新潟大学教育学部准教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。）