【夏におすすめ 海の物語絵本 ― 低・中学年に】
海岸に住んでいるチムは、船乗りになりたくてたまりません。でもお父さんもお母さんも「まだ小さすぎるよ。」というばかり。
ある日チムは、こっそり汽船に乗りこみ海に出ます。船長にこっぴどく叱られますが、コックや船員を手伝って一生けんめい働くうち、みんなに気にいられます。ところが、大嵐がきて船が座礁!チムと船長は、沈みゆく船にとり残されてしまうのです。
幼いチムの海へのあこがれと大冒険にひきつけられ、子どもたちは食い入るように絵本を見ています。作者は英国屈指のイラストレーター。動きのあるペン画と水彩で、チムの気持ちや波のうねりを生き生きと描いています。全11巻のシリーズです。
田村 梓(新潟市立小学校の学校司書。子どもたちと一緒に、本や昔話を楽しんで、27年目になりました。公共図書館や幼稚園でも、子どもと本をつなぐ活動しています。)