トカイナカとは、都心から電車で1.5時間程度で行ける地方のことだそうです。地方から都心に移住するというこれまでの生き方ではなく、都心から地方に移住したり、都心と地方を行き来したりする生き方について、著者は豊富な事例を取り上げて可能性を論じています。
地方の疲弊ということがいわれて久しいですが、それに加えて新型コロナウイルス感染症からリモートワークが進んだことなどを踏まえて、我々の社会の変化や在り方が問い直されているということでしょう。事例の人たちが、それぞれの人生経験を活かしながら前向きに活躍している様子は、とても頼もしく嬉しく思えます。
推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)