「がまくんとかえるくん」で有名なアーノルド・ローベルによる、７つのお話の短編集です。全体としては、とうさんねずみがベッドに入った７ひきのこねずみたちに、１つずつお話をする、そして７つのお話が終わった時には、こねずみたちはみんな眠ってしまっているという設定がなされています。それぞれの短編には皆、主要な登場人物としてねずみが出てきますが、それぞれに関わりはありません。

こねずみとおかあさんねずみが様々な形の雲を眺める話や、仲良しの背の高いねずみと低いねずみが散歩をする話、ねずみが帆掛け船に乗ってでかける話、ねずみが様々な交通手段を使っておかあさんねずみに会いに行く話など、想像をかき立てられるかわいらしい素敵なお話ばかりです。

足立幸子（新潟大学教育学部准教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。）