ウサギが外から帰ってきて、自分の巣穴に入ろうとすると、巣穴から変な声が聞こえます。怖いと思ったウサギは、ネコに助けを求めます。しかし代わりにネコが巣穴に入ろうとしたちょうどその時、また変な声が聞こえて・・・。
昔話の繰り返しのように、次々とより大きくて強い動物が登場しますが、皆、声の正体が分からなくて怖くなってしまいます。最後は意外なことに、とても小さくて弱い動物がこの問題を解決します。
正体が分からないって、本当に怖いですよね。分かってみれば何でもないものでも、それが分かるまでは、恐ろしくて身動きがとれなくなってしまいます。そのことをユーモラスに、かわいらしい動物の姿で描いた作品です。
推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)