ビジュアル・シンカー(視覚思考者)とは、物事を思考する時に、主に脳が視覚の回路を使って情報を処理するタイプの人のことです。これに対立する概念は、言語を用いて思考する言語視覚者です。そして、現代の教育制度は、言語視覚者の能力を高く評価し、視覚思考者をふるい落としており、そのことが社会全体の損失になっていると、視覚思考者である著者は述べています。私達が多様な人たちの特性を柔軟に活かす社会をどのように作っていくかという問題が提起されていると思いました。
推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)