【夏休みにおすすめの物語 ― 中学年に】
スウェーデンの田舎“やかまし村”には家がたったの3軒。子どもは男の子3人、女の子3人の6人だけですが、おもしろいことがいっぱいで、いつもにぎやかです!
7才のリーサが誕生日にすてきな部屋をもらったこと。男の子が木のしげみに秘密の遊び小屋を作ったのに、女の子に見つかってしまったこと。病気になった学校の先生のために料理や掃除をしたことなど、楽しいできごと17話をリーサが語ります。
作者のリンドグレーンは、「遊んで遊んで遊び死にしなかったのが不思議」なほどの子ども時代を過ごし、その体験が作中に織りこまれています。『長くつ下のピッピ』『名探偵カッレくん』など、半世紀以上読み継がれている作品群には、子どもの普遍的な喜びや悲しみ、怒りが綴られ、今も色褪せることがありません。
田村 梓(新潟市立小学校の学校司書。子どもたちと一緒に、本や昔話を楽しんで、27年目になりました。公共図書館や幼稚園でも、子どもと本をつなぐ活動しています。)