「やに なった」というコミカルなタイトル。表紙に描かれているのは魚でしょうか?角が生え、目の中には鳥、うろこは爬虫類のようにも見えます。
この絵本の作者 ブルーノ・ムナーリさんは、美術やデザイン、絵本など様々な分野で活躍したイタリアのアーティスト。日本語訳を谷川俊太郎さんが手がけています。
自分でいることが「やになった」生きものが次々に登場し、頭にある小窓をめくると、なりたいものが現れるという、しかけ絵本。
誰かは誰かになりたくて、その誰かは、また別の誰かになりたくて…と続いていき、最後の生きものがなりたいのは最初の生きもの。 繰り返しを楽しむことができます。
発想の面白さと、しかけの楽しさで、現状を「やになっ」てしまうことを楽しんでいるような余裕も感じられる絵本です。
推薦者:有本 教子(新潟県立図書館司書。こども図書室担当。2女1男の母。)
新潟県立図書館のホームページにBSNキッズプロジェクトの「大人の本棚・こどもの本棚」で紹介された本のリストが紹介されています。こちらもどうぞご利用ください。