本書は、紙のメディアと電子メディアを対置させる形で、それぞれのメディアの特徴を研究したものです。

対象となっているのは読書や仕事に十分に熟達している大人で、読みへの操作性という点で、電子書籍は紙の書籍にはかなわないということが実験によって示されています。また、手書き・手描きの効果なども示されています。

私見ですが、これらの研究結果は、紙のメディアを賞賛することよりもむしろ、電子メディアの操作性を改善するのに役に立つのではないかと思いました。

推薦者：足立幸子（新潟大学教育学部准教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。）