大人の本棚・こどもの本棚

よろこびの歌

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著名なヴァイオリニストを母に持つ少女は、当然合格すると考えていた音大附属高校の受験に失敗しました。それで、数年前に新設された私立女子高校に仕方なく入学し、抜け殻になったような気持ちで過ごしていました。同級生たちも、実は皆それぞれに事情を抱えていましたが、クラス合唱への取り組みが思いがけない変化をもたらすことになります。少女たちのそれぞれの視点からそれぞれの事情が説明され、少しずつ皆の心が一つになっていく物語が紡がれていきます。青年期の脆さと素晴らしさを歌った作品だと思います。

 

推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)

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