この絵本を読んだときにふいに、昔、テレビで、謎の雪男の足跡がついに発見されたというUMAを追ったドキュメンタリー番組をドキドキしてみていた記憶を思い出しました。雪に残された足跡は、人の足跡ではないとしたら、獣の足跡では冬眠中のはずだし、形もいびつ。こんな雪の中には、いないはずなのに、一体何だろうと不思議に思いました。なんだか冒険が始まるきっかけをつかんだようでワクワクしました。
本書が冬の動物園を舞台に、繰り広げられるところにヒントがあり、子供たちの好奇心を大いにくすぐります。
すべらないように歩くのに必死な私ですが、そんな大人も童心にかえり、なんとも心温まる物語でありました。
中山 英(萬松堂本店店長兼出版社島屋六平出版営業課長。1児(3歳娘)の父。育児と読書の日々を過ごしています。)