大人の本棚・こどもの本棚

せいめいのれきし(改訂版)

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「地球上にせいめいがうまれたときからいままでのおはなし」という副題がついています。考えられないほど大昔に太陽が生まれ、地球が生まれ、生物や植物があらわれて、それからさらに長い時を経て人間が誕生し、そして現代に至るまでの壮大なお話…と言っても、精密に描かれている図鑑とは一味違い、劇場の客席に座って5幕の劇を観ているかのように描かれ、楽しくページをめくることができます。バートンさんの絵が色彩的、デザイン的に素晴らしく、味わい深いものとなっています。

エピローグは、「さあ、このあとは、あなたのおはなしです。主人公は、あなたです。ぶたいのよういはできました。…」と結ばれ、今自分が生きていることの神秘と共に、未来への希望を感じさせてくれます。

1964年に初版が発行されロングセラーとなり、2015年に改訂版が刊行されました。子どもの頃からこの絵本が大好きだったという古生物学者で国立科学博物館の真鍋真氏が監修を担当されています。

他にも、幼い頃この絵本に出会って科学の道に進んだという方が数多くいらっしゃるそうで、この絵本の素晴らしさを改めて感じます。

推薦者:田野辺淳子(絵本の家「ゆきぼうし」副代表。「ゆきぼうし」のある守門村(現魚沼市)で子育てをするため、2001年に新潟市西区から家族で移住。以来、「ゆきぼうし」スタッフの活動を続ける。現在は、高校で書道講師として勤務。)

 

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