生前、魚沼で昔話の語り部として活躍された、佐藤ミヨキさんの昔話集です。
2002年11月、編者の野上さん、堀之内さん、小熊さんは、ミヨキさんの語りと出会い、その凛とした居住まいと、素朴でもの静かな語りに心を惹かれ、「ミヨキさんのお話を残したい」と昔話の収録を始められました。以来、毎月1~2回守門に通い続け、2007年までに71の昔話と13の遊びうたを収録。2011年、出会いから9年をかけての出版となりました。
「ざっと昔あったと。あるとこへ、じさとばさが住んであったと。」
優しい語り口の文章で、どんどん読み進められます。おしまいは決まり文句の「いきがさけもうした。なべんしたがらがら」。
わかりにくい言葉には説明がついていますので、魚沼ことばに馴染みのない方でも楽しめます。
推薦者:田野辺淳子(絵本の家「ゆきぼうし」副代表。「ゆきぼうし」のある守門村(現魚沼市)で子育てをするため、2001年に新潟市西区から家族で移住。以来、「ゆきぼうし」スタッフの活動を続ける。現在は、高校で書道講師として勤務。)