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本を読む本

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1940年にアメリカで出版された読書法についての古典的名著で、多言語に翻訳されています。読書には初級読書、点検読書、分析読書、シントピカル読書という4つの読書のレベルがあり、それぞれのレベルでどのようなことを行うのかを説明しています。読書は本来目的に応じて読み方を変えていくべきなのですが、そのことを分かりやすく伝えていると思います。

唯一残念なのは、原書では第3部で、実用書、文学、歴史、科学・数学、哲学、社会科学といった異なる分野の本をどう読むのか、その違いを論じているのに対し、本書では小説・戯曲・詩の読み方の章しか訳されていないことです。しかし本書は、1997年に講談社学術文庫となり、日本の多くの人に読み継がれています。

推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部准教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)

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