SDGs de はぐくむコラム

備えあれば憂いなし! みんなで考える地震について

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最近 日本中で地震が発生しています。わずかに揺れを感じる小さなものから緊急地震速報が流れるような大きなものまで…心配は尽きません。

こんな時こそ、再度避難経路や防災グッズを見直すチャンス!そこで今回は子どもと一緒に地震について学べる本を紹介します。

『地図で見る 日本の地震』山川徹・文 寒川旭・監修 偕成社

2020年に出版されたこちらの本は地震が起こる仕組みから始まり、全国を8地域に分けて、今まで各地で起きた大地震の特徴や被害について、子どもでも読めるように解説しています。

私たちの住む新潟に関しては、中部・甲信越地方〈日本海側〉の章で、詳しく書かれています。1666年から現在にいたるまで新潟県は何度も大きな地震におそわれてきました。これは県内各地の活断層が引き起こしているそうです。

地震が起きた時、人びとはどのような行動をとったかを知ることで、次の地震に備えることができると本書には書いてあります。自分の住んでいる場所がどんな地形や地質なのかを知っておくことも大事なことです。

59年前の6月16日はマグニチュード7.5を観測した新潟地震があった日です。改めて県内で起きた地震から防災・減災につなげるきっかを家族で考えてみてほしいです。

『地震がきたらどうすればいいの?』あかぎかんこ・作 mitty・絵 埼玉福祉会

次は、地震が起きた時にどんな行動をすればいいのかを、誰にでもわかるように教えてくれる絵本です。

この本は「LLブック」という種類のものです。LLブックとは、内容を知的障がいのある人や日本語を母国語としていない人など、文字を読んで内容を理解することが苦手な人でも読めるように工夫された本のことです。難しい漢字は使わず、短い文章で書かれています。写真やイラストも多く、見て分かるようにも作られています。また、どんな行動をとったらいいかピクトグラムでも説明しています。読書に支援が必要な人のために工夫された本ですが、ぜひ一度手に取って見てみてください。防災教育を行う時に非常によいテキストになると思います。LLブックはこの内容の他にも出版されています。ぜひ調べて読んでみてください。

最後はその他の自然災害について描かれた絵本の紹介です。

『あらしとわたし しぜんのなかでいきる』ジェイン・ヨーレン・作 ハイジE.Y.ステンプル・作 クリスチャン&ケビン・ハウデッシェル・ 絵 まつかわまゆみ・訳 評論社

異常気象と呼ばれる昨今、いろいろなところでその被害が出ています。自然の力は私たちの生活を脅かすものとなることを知っておかなければなりません。

しかし 家族で力を合わせ備えておけば、被害も最小限にできるのです。この力も自然の力に負けない強いものであることを教えてくれる絵本です。そして自然の脅威は必ず去ることも教えてくれます。巻末の気象についての解説まで読んで、自然災害に備えておきましょう。

本を読んだら、自分のできることから始めてください。「備えあれば憂いなし!」ということで避難経路の確認や家族に必要なものが持ち出し袋の中に入っているかなど、家族で話題にしてみてください。

この行動が きっと 万が一の時に役立つと思います。

  

* BSNラジオ 土曜日午前10時「立石勇生 SUNNY SIDE」の オープニングナンバーの後に「はぐくむコラム」をお伝えしています。
6月3日は、絵本でSDGs推進協会代表の朝日仁美さんです。お楽しみに!

この記事のWRITER

朝日仁美(糸魚川市在住 絵本でSDGs推進協会代表/学校司書)

朝日仁美(糸魚川市在住 絵本でSDGs推進協会代表/学校司書)

神奈川県横浜市出身。結婚を機に糸魚川市での生活をスタート。子育てとともに、公民館事業の支援を受け絵本の読み聞かせの会を発足し、以後16年間 毎月乳幼児親子に絵本にふれる場を提供し続けた。 現在は糸魚川市初の学校司書であり、絵本で世界と繋がりたいと、絵本でSDGs推進協会を設立し活動中。 一男一女の母。 糸魚川市学校図書館司書 絵本でSDGs推進協会 代表理事 SDGs for School 認定エデュケーター 日経BP社 エコマムアンバサダー 絵本専門士/JPIC読書アドバイザー
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