前回に引き続き、子どもたちへ向けたメッセージの解説をしたいと思います。
その前に、実は先日、6 年生の全児童から感想と感謝のお手紙を頂きました。毎年頂いているのですが、これが一番楽しみと言っても過言ではないかもしれません。
その感想を少しご紹介すると、夢は持たないといけないと思っていたが、
「夢を持つのは良いことだが、それがいつなのかは人それぞれ。それよりも、夢を持った時のために、知識や技術やいろんなことを学んで、しっかりした準備をしておくことが大事!」
という話を聞いてよかった!
という感想がありました(結構何人も同じような内容を書いてくれました)。
やはりこれは、知らぬ間に 6 年生とはいえ、大人の社会に向けて、不安やプレッシャーを感じているんだなと思います。中学生を控え、高校受験などを見据えて、心理的安全性を与えながら、楽しく幸せな学生生活を寄り添いながらも、これからもアドバイスを続けていきたいものですね。
また、こんな感想も。
なんとかなるさ!ではなく、4 ステップが大事だという事。
しっかり将来を見据えて、自ら考え動くことが大事だと思いました。
この 4 ステップとは、主人公になるための 4 ステップ!
1.今の社会の状況を認識する(立ち位置の確認)
2.自分自身の思いをあきらかにする(自己スタンスの確認)
3.それらの思いのすり合わせや調整をする(意識の変化と枠組みへの疑問)
4.動く!(自らが実践する)
ということを解説しました。
私も学生の時は、大人たちの多くは想像ができないような未来が待っていたんだよ、
少し古い話ですが、こんなに携帯電話やスマホが普及するなんて思ってもみなかったし、Google やAppleみたいな大大大企業が誕生するとは思ってもみなかったんだよ、皆さんの未来も AI などの普及でどんな未来になるかわからないからこそ、自分でしっかり社会の状況を認識し、自分で考え、動いてくださいと伝えました。
そして最も感想が多かったことが、コスパ(コストパフォーマンス)とタイパ(タイムパフォーマンス)のところについてでした。特に最近は、タイパが当たり前の考え方になってきているようです。YouTube などでも、普通のスピードで見ずに、1.5 倍速で視聴するのが常識になってきたようですね。確かに私自身も、ほとんどの動画は 1.5 倍速で視聴しますし、映画などのサイトも動画スピードの変更ができることが当たり前ですよね。
動画の内容やニュースの理解に本来かかる時間より短い時間で、その内容を理解できたことによって「タイムパフォーマンスが高い」と表現されているのです。
子どもたちも、タイパというい意識をもってやっているわけではないのかもしれませんが、今の大人も子供もとても時間的な意識は高く、そもそも、私の子どもの頃より、情報量の膨大なところや、そもそも忙しいのからこそ、時間に対する対応が変わってきているのかもしれません。
そして最後に伝えたことも響いてくれたようで、
人生 100 年、時間に表すと 584,000 時間しかない、
ダラダラショート動画を見ているとあっという間に時間が過ぎている、
1 秒 1 分 1 時間を大切に生きることがとても大事だと思った、
など多くの子どもたちに響いてくれたようです。
そしてこの時間を大事にする考えは、我々大人たちも一緒だと思います。仕事では、ワークライフバランスや働き方改革で、生産性が高い仕事を行い、ダラダラ仕事の時間を増やすのではなく、遊びも仕事も満足できる人生を作ること、その人生を楽しんでいる大人の背中を見せることが、実は一番大切なのではないでしょうか。
* BSNラジオ 土曜日午前10時「立石勇生 SUNNY SIDE」の オープニングナンバーの後に「はぐくむコラム」をお伝えしています。
11月2日は、ファザーリングジャパンにいがた顧問の大堀正幸さんです。お楽しみに!