大人の本棚・こどもの本棚

くまのこうちょうせんせい

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熊の校長先生は、毎朝大きな声で子どもたちに挨拶をします。一方、大きな声が怖いひつじくんは、なかなか大きな声を出すことができませんでした。その後、校長先生は病気で入院をして大きな声が出せなくなり、ひつじくんの気持ちが分かるようになりました。病院から学校に出勤した校長先生はひつじくんに、「おおきなこえをだそうねって、いっぱいいって、ほんとにわるかったね」と謝ります。しかし、無理をしていた校長先生は倒れてしまいました。ひつじくんは必死に助けを呼び、大きな声を出すことができたのです。

この本は、「命の授業」をした校長先生の実話に基づいているそうです。子どもはいつも元気なものと決めつけがちですが、そうでないときもあります。そんなときにそっとよりそえる大人がいるといいと思います。

推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部准教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)

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