大人の本棚・こどもの本棚

アニメーションの脚本術ープロから学ぶ、シナリオ制作の手法ー

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アニメーションが好きな人で、自分も脚本を書いてみたいと思う人は、一定数いるのではないでしょうか。

そのような中で、私が本書に興味を持ったのは、次の一文があったからです。「脚本の書き方よりも現役作家のインタビューを中心に据えたのは、特に脚本家を目指す人にとって大切なのは〈脚本は一般にどのような形式で書かれているか〉よりも〈脚本を書くに当たって作家は何を考えたのか〉の方であるし、さらに言えば、そうした体験談を出発点として自分なりの書き方を作り出していくことだと考えているからである」。この言葉は、クリエイティブな活動の本質を表していると思います。

このため逆説的かもしれませんが、本書は脚本を書いてみたい人だけでなく、脚本を書くつもりがない人にとっても面白い、読む価値のあるものになっていると思います。

 

推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)

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