
小学校6年生の拓は、できるかぎりトラブルを避けて過ごそうという少年です。ところが、ある日、同じクラスに、凛という女の子が転校生としてやってきました。凛は、曲がったことが大嫌いです。誰に際してもかなりストレートに、違うことは違うとはっきり言うのです。凛が拓に言った言葉が「チキン」、つまり、怖がりという意味です。凛はクラスのいろいろな場面で騒動を起こしますが、凛の行動が、少しずつクラスの子どもたちの人間関係や考え方を変えていきます。
クラスの一人一人の登場人物の性格が、拓の視点で上手に語られています。大人の皆さんの多くは、拓に近い考え方を持っていて、拓に共感するのではないかと思います。子どもにとっては、拓は、凛は、そのほかの登場人物はどのように見えるのか、とても興味がわくところです。

推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)
