大人の本棚・こどもの本棚

アネモネ戦争

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「なぜ戦争は起こるのか?」を考える絵本です。

アネモネという植物を自分だけ、自国だけのものにしようと思った王様が
その権力を活用して、望みを叶えようとします。
新種を作らせ、その種が出回らにように・・・としたために、
その国では憶測でいろいろなうわさが流れることになりました。

しかし アネモネは本来自然の中で風に揺られ、種を飛ばす植物。
その性質はどんなに人工的に改良されても、受け継がれ、
この王様のためのアネモネも自ら種を風に乗せて飛ばすのでした。
飛んで行った種のことを知った王様が次に取った行動は
その花が咲かないようにと、隣国の土地を攻撃しめちゃくちゃにしようと考えたのでした。

これが『アネモネ戦争』です。
戦争はどんなことが原因でもしてはいけません。
失っていい時間も生活もそして 命もないのです。
最初は小さなわがままも大きな権力を使って推し進めると大変なことが起きるのです。
これは この絵本の中のお話だけではありません。
世界中の人々の平和を願い、この絵本を紹介します。

声をあげて意見を言うことの必要性も描かれています。
優しくすてきな絵ですが、そこには強いメッセージが込められているように思えました。

 

推薦者:朝日 仁美(絵本でSDGs推進協会 代表理事 JPIC読書アドバイザー/絵本専門士 長年地域で乳幼児親子を対象におはなし会を主宰。現在は学校司書をしながら、絵本でSDGsを普及する会を立ち上げ活動中。)

絵本でSDGs推進協会 https://ehonsdgs.amebaownd.com/

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