令和6年元日 石川県能登半島を震源とした大きな地震が起こりました。震源地付近や県内で被害に遭われた方々にはお見舞い申し上げ、私たちが今すぐできることを考えていきたいと思っています。
お正月からいろいろと考えていたら、あっという間に1月が終わり気がつくと2月も半ばを過ぎています。カレンダーを見ると今年はうるう年だったことに気づきました。
「うるう年ってなに?」と子どもたちに聞かれたら、ちゃんと説明できるか…。
「2月って28日なの?それとも29日なの?」2月のカレンダーを見ながら矢継ぎ早に質問してくる子どもたちの顔が想像できました。そこで今回はうるう年やカレンダーに関係する絵本を紹介していこうと思います。
『カエサルくんとカレンダー 2月はどうしてみじかいの?』
いけがみ しゅんいち/文 せきぐち よしみ/絵
福音館書店
日常生活に欠かせないもののひとつにカレンダーがあります。みなさんの周りにいろいろな種類のカレンダーがあり、使っているかと思います。この絵本はこの何気なく使っているカレンダーについて、古代ローマの将軍カエサル(ガイウス・ユリウス・カエサル)が教えてくれるお話です。どうやってカレンダーができたのかだけではなく、どうして2月が短いのか、どうして30日の月と31日の月があるのかなども教えてくれます。
暦に関して考えるためには、地球・月そして太陽の動きについても知らなければなりません。何となく難しそうな話ですが、この絵本では地球儀とライトやボールを使って分かりやすく教えてくれます。そして2月の大事な役割についても教えてくれます。
1年は365日として私たちは過ごしていますが、本当は365日と4分の1日ぐらいだそうで、その小さなずれを無くすために4年に1度だけ2月を1日増やしているそうです。実はこの仕組みを作ったのはカエサルくんだそうで…カエサルくんって一体何者???大体なんで2月は28日なの?と更なる疑問を解決するためにも、ぜひこの絵本を読んでみてください。カレンダーを紐解くと、宇宙や古代ローマにまで世界が広がっていくことを体感してみてくださいね。
カレンダーのことが分かったところで、他にもカレンダーが出てくる絵本を紹介します。
『カレンダーでんしゃがやってくる!』
丸山 誠司/作
交通新聞社
1番線から順番にちょっと変わった電車が入ってきます。例えば2番線は「恵方巻き急行 節分行き」だったり、3番線は「ひな祭り行きのひなまつり電車」だったりです。
作者の丸山誠司(さとし)さんのテンポ良い文章とダイナミックなタッチで描かれる数々の列車で忘れかけている季節感や年中行事を再確認させてくれます。
ホームに電車が入ってくるページは見開き2ページを使っていて、そのページの端はなんとカレンダーになっているのです。そのカレンダーに自分の誕生日や記念日を記せば、オリジナルの絵本カレンダーとして毎年楽しめます。
12番線で終わりのはずですが、もうひと電車入ってくるようです。そこは何番線なのでしょうか?最後の電車はどうやら特別列車のようです。ぜひ絵本でどんな列車が確認してください。
うるう年にぜひ読んでもらいたい物語も紹介します。『うるうのもり』(講談社)です。
『うるうのもり』
小林 賢太郎/文・絵
講談社
元コメディアンで現在は演出家として活動している小林賢太郎さんが手がけたファンタジーです。
76ページで紡がれた主人公の少年とちょっと奇妙な「うるうびと」との交流を描いた物語。この物語は少し怖くて、本当にありそうで、不思議なお話です。題名にある通り、うるう年にも関連しています。4年に1度ある不思議な29日。だからこそ儚く、大事な一日なのかもしれません。うるう年なるとに思い出し読みたくなる一冊です。
うるう年にちなんだ本を今回紹介しましたが、地球のことを知るには、『めっくって発見!地球と天気の絵事典』(パイ インターナショナル)がおススメです。
『めっくって発見!地球と天気の絵事典』
文:ルース・シモンズ/文 Bomboland/絵 渡辺政隆/監修協力 和田侑子/訳
パイ インターナショナル
めくるタイプのしかけ絵本で地球のことが学べます。遥か彼方の宇宙や私たちの地球のことを知ると、カレンダーの見方が変わったり、自然災害への知識が得られたりと身近な生活に繋がってくることがたくさんあります。
一日得した気になる2月29日。この日のことを知り、大事に過ごしてほしいです。だって四年に一度ですからね!うるう年の確認の仕方は西暦の年数を4で割って割り切れる年がうるう年です。
そしてその年はオリンピックが開催される年でもありますよ。
* BSNラジオ 土曜日午前10時「立石勇生 SUNNY SIDE」の オープニングナンバーの後に「はぐくむコラム」をお伝えしています。
2月24日は、絵本でSDGs推進協会代表の朝日仁美さんです。お楽しみに!