先日「お母さん、背が縮んだ?」と娘が心配そうに声をかけてきました。いやいや、○○(娘の名前)の身長が伸びたんだよ~と笑いながら背比べをすると、確かに娘の顔が近くにある。そう言えば、最近息子と向かい合って話をする時も、目の位置が私よりも高くなった気がする。知らず知らずに、我が子達は大きく成長していたことに嬉しくもちょっぴり寂しい気持ちになりました。
小学校6年間で子ども達は大きく成長します。入学式と卒業式の写真を見比べると、その姿に胸がいっぱいになりますよね。さらに、中学生になると「第二次性徴」が始まり、身長が急激に伸びたり、からだも子どもから大人へと変化していきます。
身体能力、運動能力、脳神経などが著しく発達するこの時期に大事なのは、「毎日の食事」で成長するための栄養をしっかりとることです。特に、日本人が不足しがちな栄養素(カルシウム、鉄など)の必要量が一番多くなるのは中学生くらいで、この時期は食事作りをする家族だけでなく、子ども自身も意識をして摂るようにすることが大切です。
そこで、今回は中学生の食事でどんなことを工夫すればよいのかをお伝えしていきます。
まず大事なのは、『欠食せず3食きちんと食べる』習慣をつけることです。特に部活動などのトレーニングをしている場合、成長する分と部活動の分の両方のエネルギーが必要になります。1食でも食事を抜くと、その分のエネルギーや栄養素が不足してしまい、体づくりに影響を及ぼしてしまいます。
次に、『必要であれば補食をとる』こともおススメです。発育が著しい中学生は、3食をしっかりとっていてもエネルギーが足りない場合があり、帰宅後や習い事の前におにぎりや果物などの補食を摂ると良いでしょう。我が家の息子はこの春中学生になりましたが、「おなかが減った~」が口癖です。部活動から帰ってくると必ずバナナと牛乳をミキサーにかけて飲み、おにぎりを作って食べるため、我が家のストック食材は“バナナ・牛乳・おにぎりの具”になりました(笑)
そして、『不足しがちな栄養素を積極的にとる』ことも大切です。特に骨作りに欠かせない「カルシウム」は、中学生男子は1日1,000㎎・中学生女子は800㎎が推奨摂取量(※厚生労働省 日本人の食事摂取基準2020年版)となっており、意識しないとなかなか摂れません。一生のうちに骨量が増えていくのは成長期だけで、骨量は20歳頃をピーク(最大骨量)に40歳前後から減少していきます。つまり、将来の骨粗しょう症予防には成長期の骨作りがカギとなります。「カルシウム」は乳製品、小魚、青菜などに含まれますが、骨作りにはビタミンD、ビタミンK、マグネシウム、たんぱく質なども必要なため、まずは主食・主菜・副菜をそろえることから心がけていきましょう!
これまで【はれいろごはん】の活動は、離乳期~幼児期の食に力を入れてきましたが、合わせて学童~青年期、会社で働く若い世代にもアプローチできたらと思っています。学校の食育授業や企業の新人研修などで機会を頂いていますが、より多くの方に情報をお届けするために、6月から100日間『お役立ち健康情報』をSNSで発信をしています。【はれいろごはん】のTwitterやThreadで毎日更新していますので、少しでも情報にふれて食生活を見直すことで健康な身体をつくり、夢ややりたいことを叶えるお手伝いできたら嬉しいです。
* BSNラジオ 土曜日午前10時「立石勇生 SUNNY SIDE」の オープニングナンバーの後に「はぐくむコラム」をお伝えしています。
6月15日は、管理栄養士のますがたみきさんです。お楽しみに!