○簡単な言葉
子どもたちの会話で聞こえてくる言葉は、「やば!」「えぐ!」「うざっ!」みたい簡略化されたものが多く遣われています。どの場面でも同じ言葉が遣い回されていて、少ない語彙の中で生活しているようです。曖昧な表現を常に遣っているので、伝え手と受け手の認識の違いでトラブルも起こります。当然、それがSNSになるともっとトラブルが増えていますよね。語彙を増やすことで、相手に自分の考えを詳しく伝えることができるし、相手のことも詳しく認識できるのになと思っていました。
○言葉の流行り
同僚と話をしていて、「がんばれ!」「我慢しろ!」「根性だ!」という言葉は言わなくなったよねと。頭ごなしに一方的な指導は姿を消し、理由や目的をはっきりさせた指導の仕方が主流になりました。それに伴い、世の中からも「根性だ」とか、「歯を食いしばれ」みたいな言葉は、もうあまり聞かれなくなった気がします。そんな話をしているときに、「その言葉というより、言葉の持つ意味が大切にしたいよね。」という話になり、はっとしました。言葉の意味が人によって違っていたら、コミュニケーションが上手くいかないのではないかと。
○日本語が通じない
授業中に説明した後、「先生!これってどうするんですか?」と。説明したことをすぐに聞き返されることがあります。「なんで聞いてないんだよ!」と心の中でツッコミつつ、もう一度説明します。そうすると別の子が同じ質問をして。。。「人の話を聞けない子が増えたな。」と思っていました。しかし、もしかしたら「聞けない子」と言って子どものせいにしているだけで、そもそも言葉の意味が通じていないのかもしれないと感じました。そうすると、世代によって流行る言葉が違うように、言葉の意味のニュアンスも違っているのかもと考えるようになりました。

○「頑張れ」に意味を込めて
朝の会で、私が読んだ本(「知識ゼロでも今すぐ使える!行動経済学見るだけノート」真壁昭夫 著 宝島社)の中で紹介されていたマシュマロテストについて子どもたちに話しました。「人は目先の満足感を高めることを優先しがちだ。」と。我慢したり、あきらめずに何度も挑戦したりすることでできるようになることがあると話しました。そして、「君たちが、あと少しでできるようになると感じた時に『頑張れ!』と先生は言うぞ。」と伝えました。その日に体育の授業で、トラックを走っている子に「頑張れ!」と声をかけたら、「マシュマロだね!」と言って一生懸命走っていました。伝えたかった意味が伝わったんだなと実感しました。
○ボキャブラリーを増やす
子どもたちに様々な言葉を教えてあげたいですし、子どもに関わる大人も意識して語彙を増やしていく必要があると思いました。私は絵本の読み聞かせなど、できることから始めました。図書館司書の先生に薦めていただいた、椋鳩十「マヤの一生」(理論社)をクラスで読み聞かせをしました。また、語彙を増やすために新聞の切り抜きで作るコラージュ川柳に取り組み、楽しみながらたくさんの語彙に触れることが良いなと感じました。うちのクラスでは、ラップとダジャレで語彙を増やそうとしてます!
○言葉を疑う
人によって言葉のニュアンスが少しずつ違うのではないかと思います。それなので、相手にすぐに思いが伝わると考えず、自分の気持ちや考えをいろいろな表現で伝える必要性を感じました。そして、相手が言った言葉もそのまま鵜呑みにしないで、話の前後や表情なども考慮して受け取っていきたいです。

* BSNラジオ 土曜日午前10時「立石勇生 SUNNY SIDE」の オープニングナンバーの後に「はぐくむコラム」をお伝えしています。
2月14日は、ファザーリングジャパンにいがた 講師兼ファシリテーターの茨木光一さんです。お楽しみに!
立石勇生 SUNNY SIDE | BSNラジオ | 2026/02/14/土 10:00-11:00 https://radiko.jp/share/?sid=BSN&t=20260214100000
