私たちの農園は、運送会社さんなしには成立し得ない。
干し芋の販路は6〜7割が自社ECサイト。
しかも干し芋は、冬メインの販売です。
そう、十日町の冬・・・・!
降って降って降りまくる、冬なのだ・・・!
今年は緊急事態宣言の影響もあり、茨城へ加工へ行けず、生芋だけ送ることに。(本来は2t車を自分たちで運転して輸送する予定だった)
そんな中、いつも集荷に来てくださる運送会社さん。
おそらく運送会社さんにとっては残念なことに、我が家は2階が玄関です。集荷時間はいつも梱包が終わる夕方(特に雪が多くなるし寒い時間帯)で、大雪の日も、土日も祝日も、いつもたくさんの荷物を持って二階まで往復してくださり、「なんだか申し訳ないな…」と感じていました。
しかも、休日に集荷にいらした日には、5歳の娘があーだこーだと話しかけるのにも丁寧に付き合ってくださり!
いつも笑顔で明るくやって来てくれる運送会社さんには、もう一生足を向けて寝られないと思っていました。
ある日の日曜日。
その日も事務所にたくさん積まれる段ボール。
それを見て娘は「今日もクロ〇〇さんが来る!」と察知したのか、ゴソゴソと何やら書き始めました。
「見てみて〜!」
と見せてくれたのは、
運送会社さんへのラブレターだった。(語尾ハート付)
「今日来たら渡すんだ〜♪お母さん!絶対来たら教えてよ!!」
「お、おう・・・!」
そうして、運送会社さんはやって来た。
運送会社「こんちは〜集荷です〜!」
娘「(キター!!←小声)」もじもじ
私「あのう…娘が何か渡したいものがあるみたいで…」
運送会社「ええっ!なんでしょう!」
私「ほら、あさ、こっち出て」(娘、壁に隠れる)
娘「……クロ○○ヤマトの人、いつもありがとう(小声)」サッ(逃)
運送会社「わあ〜なんだろう!!わっ!ありがとう〜!!!えっ、これ〇〇(多分配達員さんの中で若くてイケメンな方?)に渡せばいいの?」
私「いえいえ、いつも集荷来てくれる皆さんにってことみたいです」
運送会社「ええーー!!ありがとう!!!あさちゃん!!」
娘「なんで私の名前知ってるの!(小声)///」
運送会社「ここ、書いてるよ。笑」
娘「あっ///」
…受け取ってもらって、よかったね娘よ!
後日、弊社のLINE@へ、とても丁寧なメッセージが届いた。
会社に飾りましたと。
額入り!!!!
娘と二人でその写真を見てわあきゃあ言い合いました(女子)。
あったかいね。
やさしいね。
集荷に来てくださる方は曜日ごとに違うのですが、どの方が集荷にいらしても、このお手紙の話や「あさちゃん」の話をしてくださり、ありがとうを伝えたいのはこちらなのに、またありがとうをいただいた気持ちに。
「いやぁ、実はこうやって感謝されるの、ほんとにないんですよ。だからほんとにみんな嬉しくて」
そう言って、今日も運送会社さんは、干し芋が詰まったたくさんの段ボールを抱えて雪の中へ消えていきました。
私たちと、大切な人たちを繋いでくれる、運送会社さん。
寒い冬に、あたたかい優しさで娘の思いに答えてくださり、やさしさの連鎖を感じました。コロナ時代になり、より地域内移動、県をまたぐ移動が大変になったと思います。
そんな中でも、人と人、思いと思いを繋いでくださる方々の存在を、娘とともに感じることができました。
3月6日(土)BSNラジオ 朝9時~ 「大杉りさのRcafe」で放送予定。