9歳の息子が、仲良しの友達が通うサッカーチームに入り、この夏も真っ黒に日焼けしながら炎天下の中でボールを追いかける毎日でした。
息子は1歳半からキッチンでのお手伝いを始め、食や料理に興味をもち、小学生になると料理のレパートリーも増えてきましたが、ここ最近はサッカーや友達との時間を大切にするようになりました。
その時に夢中になれるものを、全身全力で楽しんでほしい…。そんな願いもあり、息子とキッチンに並んで一緒に料理をする機会は減ったものの、嬉しそうにその日の出来事を報告してくれる笑顔に、寂しさをあまり感じないのが本音です。
料理をする時間が減ってしまっても、テレビの料理番組や料理の本を眺めることが好きな姿に、「やりたいと思った時にやれる土台は、作ってあげられたのかな?」と感じています。
キッチンを仕切っていた息子がいなくなると、今度は6歳の娘が「一緒に料理をつくろう!」と、夕食作りを手伝ってくれるようになりました。娘は2歳くらいからキッチン育児をスタートさせましたが、次第に「お兄ちゃん、味見の時だけ呼んでね!」と食べる専門になっていきました。
だけど、タイミングってあるんですね。今では「お料理上手になって、パパと結婚して何でも作れるお嫁さんになりたいの」と、娘は張り切って料理を覚えようとしています。
これまでコラムに執筆してきた、子どもの【食能】=選ぶ能力・作る能力・食べる能力ですが、その土台となっているのは「食との楽しい関係」です。
我が家のキッチン育児は、年齢ではなく、子どものやりたいサインを見逃さずに、その子に合ったタイミングで挑戦させてあげよう!と決めました。
キラキラした目でキッチンへ入ってくる時は、小さなことでもいいから、笑顔でお手伝いを任せてみようと思います。子ども達にとって、一生付き合っていく「食」との関係が、どうか楽しいものでありますように。