SDGs de はぐくむコラム

親子でゆういく!~遊んで育もう~

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11月9日、BSN新潟放送本社で行う「親子でゆういくワークショップ」の内容をちょっとご紹介しましょう。

今回は、道具や用具を「使わない遊び」「使う遊び」を行います

「使わない遊び」は、身体を動かしたり、止めたりすることで身体をコントロールする遊びです。バランスや体支持運動を行い、身体の使い方をお子さんと一緒に体験します。普段使わない筋肉を使うので、少し筋肉痛になるかも知れません。

他には、走ったり、泳いだり、鬼ごっこをしたりすることですが、スペースの都合上、当日はできませんが、是非、機会があったら広い公園で「よーい、どん!」と親子競争してみてください。お子さんの成長を一番感じられるのではないかと思いますよ。

大人は、子どもと走り競争をするときにスピードを加減しますね。手が届きそうな、勝てそうな、絶妙な力加減で子どものスピードに合わせて案配を調整します。子どもが諦めない程度の距離間は、難しいかもしれません。そんなとき、わざと負ける事があるかもしれませんが、本気で走っている振りをして負けてください。子どもは5・6歳くらいになると大人の本気が分かります。是非、名演技者になってください。

また、複数人で遊ぶときは、比較する対象があることで意欲の触発を促します。例えば、子ども同士で走るときは、蛇行する姿をよく見ます。「ゴール」よりも「勝ちたい」気持ちが優先し、隣の子どもを気にするため真っ直ぐ走れずに蛇行します。隣を気にせず真っ直ぐ走るようになるには、練習が必要です。まっすぐに引いたライン上を走ったり、目標物に向かって走ったりして目線を定めて走りましょう。

次に道具や用具を「使う遊び」を少し考えてみましょう。皆さんはリフティングをすることができますか? 私は100回以上できます。すみません。自慢してしまいました。

リフティングとは、手以外を使ってボールを地面に落とさないように蹴り続けることです。10回以上できるようになるには、個人差はありますがかなりの練習時間が必要になります。そもそも一般の人は練習する時間が無いし、サッカー選手でもないからチャレンジすることもないと思います。

私が100回以上できるのは練習の賜物です。毎日毎日、ボールを蹴っていたからです。と、言いたいところですが、あんなの簡単です。

サッカーボールではなくて、バルーンでやれば良いんです。

な〜んだと思われた方は、お子さんと一緒にやってみてください。バルーンならガラスや物を壊すことがないので、安心して家でできます。

Let’s Lifting!(TBSドラマ ノーサイド・ゲームの「Let’s Rugby!」のマネです)

実際にバルーンでリフティングをすると結構難しいことに気づくと思います。人間は手でモノを扱うことがあっても、足で扱うことがほとんどないからです。片足立ちになって、他方の足で蹴ることがどれだけ難しいか…。2回でも3回でも良いのでバルーンを蹴り続けてみてください。続けようと意識することで、身体を調整することの楽しさと難しさが分かると思います。その効果は、バルーンを落とさないようにつま先、足の甲、膝を使ったり、蹴る角度や力加減を調整したりすることで、思いも寄らない「動きを引き出してくれる」ことに繋がります。

バルーンが無い中であのような動きをしようとしても無理がありますし、ただただ変な人に思われます。

簡単にできた人は、バルーンの大小によって難易度が変わりますので、小さくしてみましょう。小さいほど難しく、大きくなるほど簡単になります。

ちょっとリフティングは難しそう!と思われた方は、手でバルーン突きをしてみましょう。大人は簡単でも(たぶん)、子どもにとっては難しいことです。

バルーンを足で蹴ったり手で突いたりすることは、力の加減や上げる方向を調整する経験を培います。一人で落とさないように回数を増やすことや、親子でパスをしたり対戦をしたりすることができる事にも繋がります。

これからの季節、外遊びが難しくなります。そんな時こそ、道具や用具を使って身体を思うようにコントロールする遊びをしてみましょう!!
くれぐれもバランスを崩して、転びませんように!

BSNラジオ「大杉りさのRcafe」11月9日(土)朝9時~放送予定

この記事のWRITER

伊藤巨志(三条市在住 新潟県立大学 大学院 健康栄養学研究科 教授)

伊藤巨志(三条市在住 新潟県立大学 大学院 健康栄養学研究科 教授)

1964年、三条市生まれ。日本体育大学大学院修了【体育学修士】、新潟大学大学院博士後期課程修了【博士(教育学)】。子どもの身体発育発達学、運動遊び、健康教育を専門に研究。新潟市寺山公園子育て交流施設「い〜てらす」低学年広場を監修するなど、遊びの中で運動を身につける「遊育」を推奨。現在:人間生活学部子ども学科長。日本体育・スポーツ・健康学会、日本発育発達学会などに所属。
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