SDGs de はぐくむコラム

おやつのとり方

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「ごはんは食べなくても、おやつはよく食べる」というのは“子育てあるある”ですよね。

そう言えば、我が子が小さい頃、どんなに泣いていても「おやつ食べる?」と言えば涙が止まるし、台所でおやつの準備を始めると、それまで走り回っていたのが急に静かに座ることもあったし、【おやつ】の威力ってすごいなあと感じます。

そんな、子どもの楽しみの一つである【おやつ】ですが、一番の目的は栄養補給です。子どもは胃袋が小さく、1歳で約300㎖、6歳で約600㎖で大人半分程度しか容量がありません。また、消化機能が未発達で、1日3回の食事をしても必要な栄養を摂ることができません。【おやつ】は『第4の食事』と考えて取り入れることが大切です。

では、どんな【おやつ】が理想的でしょうか?おやつと言えば、甘いお菓子やスナック・ジュースを思い浮かべることが多いかもしれませんが、「1日で補えない栄養」を意識してほしいと思います。

例えば、朝ご飯が食べられなかった場合、午前中のおやつに「小さなおにぎり」やチーズをはさんだ「サンドイッチ」などエネルギー源になるものや、昼食がそうめんやパンだけの場合、午後のおやつに「ヨーグルト」や「ゆで卵」などたんぱく質を補うのもおススメです。野菜料理が少ない日は「かぼちゃのソテー」や「プチトマト(1/4カット)」にハチミツをかけて可愛く盛り付けるなど、1日の食事を振り返りながら用意してみてはいかがでしょうか。

ちなみに、我が家は冷蔵庫にミニサイズの冷奴やゆで卵、冷凍庫にはブルーベリーやコーンなどを常備していますが、おなかペコペコで帰宅した子ども達は「おやつに食べてもいい?」と冷奴にしょうゆをかけ、余ったごはんとコーンを混ぜておにぎりにして【おやつ】を作って食べています。本人達曰く「同じ食材でも、ごはんの時に食べるより、おやつで食べると美味しさがアップする」のだそう。【おやつ】の魔法につくづく感謝しています。

市販のおやつを用意する場合は、個包装のものや、干し芋や甘栗など食材の味がわかるもの、脂肪分・塩分・糖分などが控えめな『乳幼児用』のお菓子がおススメです。特に、最近の『乳幼児用』のお菓子には、食事で不足しがちなカルシウムや鉄がプラスされていることも多く、栄養を補うという面でも上手くとりいれてみるのも一つです。

そう言えば、私が仕事で使うために購入した市販の『乳幼児用』のお菓子を、小学生の我が子達が見つけて「おいしい」と言いながら食べていることがありました。『乳児用』だからといって小さい子ども用とは考えず、大人の私でも食べて美味しいものもあるので、ぜひ選択肢の一つと考えてみるのもいいかもしれません。

子どもが大好きな【おやつ】は、食べる楽しみを増やし、食の幅を広げていくことができます。食事があまり食べられない日は、【おやつ】を「補食」として上手に利用してみてくださいね!

* BSNラジオ 土曜日午前10時「立石勇生 SUNNY SIDE」の オープニングナンバーの後に「はぐくむコラム」をお伝えしています。
9月9日は、長岡市在住・管理栄養士のますがたみきさんです。お楽しみに!

この記事のWRITER

ますがたみき(長岡市在住・管理栄養士)

ますがたみき(長岡市在住・管理栄養士)

1981年 長岡市生まれ 短期大学専攻科卒業後、長岡赤十字病院で管理栄養士として6年間勤務。子ども達の成長と母親の育児に寄り添うため自身が考案した「食能」をキーワードに「はれいろごはん」を設立し、おやつ開発や料理教室を展開。2児の母親。 長岡市委託事業として乳幼児の健診・栄養相談・特定保健指導なども担う。
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