毎日暑い日が続いたり、驚異的な台風や大雨をもたらす雨雲が日本に接近したり・・・。異常気象と言ってしまえば簡単ですが、「なんだかひと昔前とは違う夏だなぁ〜」と思って日々過ごしている
昨今です。
コロナ禍でたくさんのことが変わりました。
変わって良かったものももちろんあります。今までの考えと新しい考えを取り混ぜて、世界は動いている気がします。
しかし、変わっていけないもの・・・いや、忘れてはいけないものもたくさんあります。8月にコラムを書かせていただくことになり、ちょっとだけ「戦争」を絵本で考えてみたいと思います。
1970年代から絵本を描き続けている絵本作家の作品です。
『ねないこだれだ』や『おばけのてんぷら』の絵本はパパ・ママ世代でも小さい時 読んでもらった方も多いのではないでしょうか?その方が2003年に出版した絵本です。
題名にあるように、おひさまとおつきさまが些細なことで喧嘩をします。
おつきさまが待ち合わせに遅刻したのです。その事に怒ったおひさまは、やっと昇ってきたおつきさまに「おそいぞ!」と怒鳴ってしまうんです。そうなると、おつきさまも素直に謝ることができず「ふん!」とそっぽを向いて仲違い。どんどん悪口合戦になり、互いに「やっつけてやる!」と言い出し「せいぎのせんそうだ!」などと応戦し始めます。
本当に戦争になってしまうのか?それともその前に仲直りするのか?またこのお話はどこの国の話なのか?・・・。
幼い子に戦争の話をどのようにしたらいいのか?と思ったら、まずこの絵本を読んでみてほしいです。もし読んで、子どもたちが怖くなってしまったら、ぎゅっと抱きしめてあげてくださいね。怖いのは絵本の世界のお話で、現実は「大丈夫」と伝えてあげてください。
次の絵本は小学生ぐらいの子どもたちと読みたい絵本です。
この絵本はどのように原子力爆弾が開発されたかが描かれている絵本です。
ニューメキシコの砂漠に科学者たちが集められます。彼らは超極秘計画を進めるためにアメリカ政府に雇われた人たちでした。
ただの砂漠だったその場所は昼夜問わず、研究や実験を行う場所になり、外部には何をしているのか分からないように、尚且つどこの国よりも早く何かを作り出そうとしていたのです。つまりこれが原子力爆弾だったのです。
2年という期間で完成し、実験をこれまた極秘で行い…その後は広島・長崎に投下される事になります。
このお話は事実です。
日本は唯一の被爆国。8月は絶対に忘れてはいけない日があることを大人も子どもも思い出してほしいです。
この絵本はアメリカで最初に出版されました。爆弾を作り、投下した国の作家が描いてくれたことに意味があると私は思います。ポップなタッチの絵ですが、しっかり事実を伝えています。
最後に載っている「著者あとがき」と和訳されたさくまゆみこさんの「訳者あとがき」までしっかり読んで事実を受け止めてほしいです。
過去とどう向き合うか?
どんなことがあっても「命」より大事なものは無い と、今もこれからも言い続け、教えていかなければより良い社会はできない…私はそう思います。毎日日々変化する世界、失敗して反省しての繰り返しです。後悔するとこもあると思います。しかし、いつまでも悔やんでばかりいないで、どうしたら楽しい日が来るか と未来に進んで生きてほしいです。
悩みや不安を抱えるどんな世代の人たちに、明日への希望と明るい光を灯すような絵本を紹介します。
この絵本は勇気を与えてくれる一冊です。
毎日私たちも日々変わっていく、「一生は一日の集まりで同じ日は無い。そして一瞬も同じ一瞬は無い。」と教えてくれます。だから朝が来たら新しい自分として何かに挑戦できる!そんな応援をしてくれる絵本です。悩むこと反省することも大事です。ですが、そこにとらわれすぎないで、新しい自分を考えて生きていってほしいです。今 生きていることが幸せ と思える人が増えますように。戦争の無い平和な世界が訪れますように。
夏は暑いものと決まっていますが、ちょっと暑すぎますよね。
かき氷なんて食べながら、冷房の効いた部屋で絵本を読んで酷暑を乗り切りましょう〜!
かき氷が作れなくても こちらの絵本を読んで「キーン」となってみてくださいね。このキーンも忘れちゃいけない夏の思い出の一つです。
真夏にかき氷食べて、平和や幸せを感じることが大切なこと なのも伝えておきます。
* BSNラジオ 土曜日午前10時「立石勇生 SUNNY SIDE」の オープニングナンバーの後に「はぐくむコラム」をお伝えしています。
8月19日は、絵本でSDGs推進協会代表の朝日仁美さんです。お楽しみに!