女優の芦田愛菜さんが、自分の読書歴・読書技術と、好きな84冊の本の紹介を書いたものです。芦田さんが山中伸弥さん・辻村深月さんと行った対談も採録されています。紹介文自体は短いものですが、「歴史がもっと知りたくなる」「熱い友情や“スポ根”が好き」「日本語って奥深い！」「好きな登場人物」など、様々な切り口で複数冊まとめて書かれており、とても面白いです。紹介されている本も絵本、図鑑、ＳＦ小説、海外児童文学、ミステリー、平安時代以前・江戸時代・明治時代以降の日本文学など、多岐にわたっています。

本の紹介が書かれたこの本を、本を紹介するこの「大人の本棚・こどもの本棚」で紹介するのは、禁じ手かもしれません。しかし、本は自分のやり方で様々に出会っていけばいいのだということをうまく表している１冊だと思って、選んでみました。

推薦者：足立幸子（新潟大学教育学部准教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。）