これぞ、ナンセンス絵本！　とにかく面白く楽しい絵本です。

頭がゴムでできている「ゴムあたまポンたろう」がいろいろなところにポンとぶつかって、空の旅をします。何と言っても、頭がゴムで出来ている男の子、という発想がすごいです（笑）。そして、話の流れも絵のタッチも明るくて、自由で、理屈抜きに楽しい。この「ナンセンス絵本」というのは、誰にでも描けそうで絶対に描けない、作者のセンスの良さが光る本だと思います。

おはなし会で読むと、聞いている子どもたちの表情を見るのが楽しいです。安心して絵本の世界を楽しんでもらえるような幸せな気持ちになります。

田野辺淳子（絵本の家「ゆきぼうし」副代表。2001年「ゆきぼうし」のある守門村（現魚沼市）に家族で移住。仕事をしながら「ゆきぼうし」スタッフの活動を続ける。）