大人の本棚・こどもの本棚

ヘンリーくんとアバラー

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アメリカの小学生ヘンリーくんと、愛犬アバラー(拾ったとき、あばら骨がすけて見えたので命名)の周りでおこる、とびきり面白い出来事をつづった「ゆかいなヘンリーくん」シリーズの2巻です。

夏休み、ヘンリーのお父さんは、「アバラーが人に迷惑をかけなければ、サケ釣りに連れていく」と約束します。ところがアバラーときたら、失態の連続。毎日ゴミ出しをするヘンリーのために、“大切なゴミ”を守ろうと、清掃員のおじさんに飛びかかったり、やんちゃな女の子ラモーナのアイスをなめて、仕返しに大事な“骨”を取られ、取り返そうとした所をPTAのおばさんたちに見つかって騒ぎになったり…。なんとかサケ釣りに行けたものの、舟の上でアバラーが大暴れして!!

大まじめにやっているつもりが、なぜか大騒動になる“小学生あるある”の話に、思わず笑ってしまいます。3~5年生にぴったりですが、200ページ以上は長い! と思っているようなので、大人がちょっと読んであげると、この本の楽しさが伝わりますよ。

田村 梓(新潟市立小学校の学校司書。子どもたちと一緒に本や昔話を楽しんで、29年目になりました。公共図書館などでも、子どもと本をつなぐ活動をしています。)

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