大人の本棚・こどもの本棚

強父論

SNSでシェア

子育てといっても、母と息子、父と息子、母と娘、父と娘では、関係性はそれぞれケースがあります。一般の子育て本は男女隔てなく、書かれています。ケースで読みたい場合は、エッセイがいいと思います。いかにその家庭の恥や失敗を赤裸々に語れるかにその本の評価はかかっており、むしろレアケースを望んでいます。

言わずとも知られたテレビでおなじみ、作家、エッセイスト阿川佐和子さんの亡くなった作家阿川弘之氏との親子関係を描いた「強父論」は、現在の父娘関係ではほとんど見ることがなくなった頑固親父とのエピソード満載です。昭和軍人出の厳格な父との逸話は、かわいい娘をなんとまあ。もう涙涙。面白可笑しく阿川家の暴露話は、父としては、反面教師としての教訓を得た1冊です。

推薦者:中山英(萬松堂本店店長兼出版社島屋六平出版営業課長。1児の父。毎晩、絵本を読み聞かせるのが日課。)

SNSでシェア

新着記事