大人の本棚・こどもの本棚

ちいさなろば

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牧場でくらす小さな黒いロバは、いつもひとりぼっち。女の子から、クリスマスにはサンタクロースがプレゼントをくれるという話を聞いて、「自分にもプレゼントをだしてくれたら、どんなにいいだろう。」と思っていました。

するとイブの夜、サンタクロースがやって来て、足を痛めたトナカイのかわりに、そりを引いてほしいと言います。ロバはよろこんで引き受け、空をかけて家々をめぐります。そして次の朝、心から願っていた贈りものが届いたのです!

 

数あるクリスマスの本の中、毎年低学年に読んでいる絵本です。表紙は地味ですが、素朴で温かみのある絵やサンタさんの登場に、子どもはひきこまれていきます。願いが叶ったロバが、雪化粧した朝の牧場を駆けまわるラストシーンは、幸せいっぱいです。

贈りものは何? それはぜひ本をお読みくださいね。

田村 梓(新潟市立小学校の学校司書。子どもたちと一緒に、本や昔話を楽しんで、28年目になりました。公共図書館や幼稚園でも、子どもと本をつなぐ活動をしています。)

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