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『やぎと少年』より「つくりものの天国」

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アツェルは根っからのなまけ者。天国に行きたいあまり、とうとう自分は死んでしまったと思い込む病気にかかりました。そこで名医・イエツ先生は、飲み放題・食べ放題、何の苦労もない、アツェルの考える通りの「天国」のなかで生活させます。

するとアツェルは、最初こそ楽しんでいたものの、何もすることがない孤独な暮らしがだんだんと苦しくなってきてしまいました。

どんなに気楽な生活でも、心が満たされるとは限りません。辛いことが多くても、「生きるって、ぼくの思ったほど、わることじゃない」のです。そうしてアツェルは勤勉に働くようになり、幸せに暮らしました。

でも、本当の天国とは、いったいどんなところなのでしょうね。

新潟市立白根図書館 司書

 

 

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