第１１回ポプラズッコケ文学新人賞の大賞受賞作です。

中学１年生の国竹ややは、大好きな剣道を続けるため剣道部を立ち上げることに。部員集めや練習場所の確保など様々な壁にぶつかりながら奮闘します。

次第に見えてくる、仲間たちがそれぞれ抱える悩み。そして、ややたちが志す‘正しい剣道’と対極の考えを持つ帝徳中剣道部との対決。本当に胸が熱くなる場面ばかりで、一気に読めてしまいます。

何事にもまっすぐに向き合って解決策を見つけようと必死に頑張るやや。その明るくて正義感が強く、友達思いな姿は、応援したくなると同時に自分も前向きに頑張ろうという活力を与えてくれました。

吉岡 彩佳（萬松堂本店児童書担当。子どものころから本が好きで念願かなって書店勤務に。甥っ子に絵本をプレゼントするのが楽しみです。）