SDGs de はぐくむコラム

アクティブ・チャイルド・プログラム

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今年もよろしくお願いいたします。

新型コロナウイルス感染拡大で、今までのお正月とは違った時間を過ごされたのではないでしょうか。外出を自粛され「寝正月」を楽しんだ方も多いと思います。

三が日は雪かきでいい汗をかきました。運動不足を感じていたので、筋トレのつもりで負荷をかけて道を綺麗にしました。少雪だった去年と違って、大雪続きですね。ウィンタースポーツ大好きな私にとっては、雪害の無い程度に降って欲しいのですが・・・。

表題のアクティブ・チャイルド・プログラムとは、公益財団法人日本スポーツ協会(JSPO)が「子どもたちが楽しみながら積極的にからだを動かせる。子どもが発達段階に応じて身につけておくべき望ましい動きを習得する。」プログラムを開発して、主に以下の4つのテーマについて指導現場への普及を図っている取り組みです。

○子どもの体力・身体活動の現状や、からだを動かすことの重要性

○多様な動きを身につけることの重要性や動きの質のとらえ方

○遊びプログラムの具体例として、運動遊びや伝承遊び

○身体活動の習慣化を促すアプローチとして、ポイントや実践例

です。興味のある方は、こちらからアクセスしてください。

去年の12月6日、公益財団法人新潟県スポーツ協会、新潟県健康づくり・スポーツ医科学センター が主催した、スポーツ庁国庫補助事業「子どもの運動不足解消のための運動機会創出プラン、アクティブ・チャイルド・プログラムを活用した運動遊び促進事業」「アクティブ・チャイルド・プログラム親子運動イベント」の講師としてデンカビッグスワンスタジアム内にある新潟県健康づくり・スポーツ医科学センターで小学生の親子を対象に実施いたしました。

テーマは、親子運動イベント「遊育(ゆういく)の力〜遊びながら伸びる身体のヒミツ〜」として18組の親子が参加をしてくれました。

イベントでは、2部構成で行いました。先ずは「自分の身体の動きを再認識」としてグー・パーをしたり、ジャンプをしたりしました。次に新聞紙、レジ袋、風船を使って親子で遊びました。風船を使った遊びについては、2019年10月のコラム「親子でゆういく!〜遊んで育もう〜」にありますので参考にしてください。

※風船に一工夫してみましょう。隙間無く養生テープを貼ってみてください。ボールのように弾みます。球体ではないので、面白いですよ。写真は2か月経った状態の風船です。すぐに萎んでしまう風船とは違い、耐久性にも優れています。

 

導入として、グー・パーをしました。

グー・パー??

そうです。じゃんけんで使う グーとパーです。誰でもできますので、チャレンジをしてください。

右手は腕を伸ばしてパー、左手は胸のところでグーにして

「はい」の掛け声で

左手は腕を伸ばしてパー、右手は胸のところでグー

に、入れ替えます。繰り返しながらテンポアップ。

「はい」の掛け声は、他の人に言って貰えると良いのですが、自分で言いながらやっても良いので、チャレンジしてください。

できましたか? 簡単ですよね。

では、第2段階

右手は腕を伸ばしてグー、左手は胸のところでパーにして

「はい」の掛け声で

左手は腕を伸ばしてグー、右手は胸のところでパー

に、入れ替えます。繰り返しながらテンポアップ。

第3段階

右手は腕を伸ばしてパー、左手は胸のところでグーにして

「はい」の掛け声で

1回拍手をしてから

左手は腕を伸ばしてパー、右手は胸のところでグー

に、入れ替えます。繰り返しながらテンポアップ。

第4段階

右手は腕を伸ばしてグー、左手は胸のところでパーにして

「はい」の掛け声で

1回拍手をしてから

左手は腕を伸ばしてグー、右手は胸のところでパー

に、入れ替えます。繰り返しながらテンポアップ。

ここでのポイントは「できなくてもあきらめない」ことです。

 

初めての動きは、脳で作られる「運動プログラム」が未熟のため間違いがおこります。その間違いを自覚し「経験」や「練習」することは、筋肉をどのように動かすのか、動かさないのかなど脳で作られる「運動プログラム」を成熟させていく過程なのです。

「できなくてもあきらめない」は脳にとって刺激的な作業です。

「できなくても」⇒できないことの発見

「あきらめない」⇒新しい「運動プログラム」の構築

乳・幼児期は「できないこと」だらけです。動いたり遊んだりすることは、子どもにとって自分の身体をコントロールする経験づくりであり、「運動プログラム」を構築し、成熟させていく時間なのです。

 

さて、皆さんはいかがだったでしょうか?大人がやると、ボケ防止にも繋がるようです。

ラジオの前で一緒にトライ!!

1月16日(土)BSNラジオ 朝9時~ 「大杉りさのRcafe」で放送予定。

この記事のWRITER

伊藤巨志(三条市在住 新潟県立大学 大学院 健康栄養学研究科 教授)

伊藤巨志(三条市在住 新潟県立大学 大学院 健康栄養学研究科 教授)

1964年、三条市生まれ。日本体育大学大学院修了【体育学修士】、新潟大学大学院博士後期課程修了【博士(教育学)】。子どもの身体発育発達学、運動遊び、健康教育を専門に研究。新潟市寺山公園子育て交流施設「い〜てらす」低学年広場を監修するなど、遊びの中で運動を身につける「遊育」を推奨。現在:人間生活学部子ども学科長。日本体育・スポーツ・健康学会、日本発育発達学会などに所属。
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