SDGs de はぐくむコラム

デジタルデトックスもどき

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2008年7月11日。この日は何の日だったかご存じですか?当日の朝は、多くの人が並んでいる姿がニュースで放映されました。「さすが銀座店だな〜」と感心していて、三条でも並んでいるのかな?と思いつつ、自宅から三条燕ICに向かう途中の三条店を見ると一人しか並んでいませんでした。うん? 少ないな〜。「並べ!」という神の声が聞こえたとか、聞こえなかったとか‥。

そうです。
その日は“iPhone3G” の発売日でした。夕方には家族に報告し、呆れられたことを思い出します。

あれから15年経ちました。スマートフォンがOSの違いこそあれ、普及しました。便利ですよね。楽しいですよね。面白いですよね。スケジュールやメール・音楽・映像・健康管理・睡眠情報…などなど「Watch」と連携させると凄く便利です。肌身離さず持ち歩き、暇さえあれば弄ってしまいます。自宅に置いてきたり、充電切れしたりしたら不安に襲われてしまいます。紛失したらパニックです。(1度スキー場で落とした時は焦って泣きそうになりました)

私にとってスマートフォンは、必要不可欠な物になりました。スマートフォンが、もし使えない環境(電波が届かない)に行ったらと思うとゾッとしますか?
そんな所は「行かない」ですか?

「デジタルデトックス」という言葉があります。デトックスは「解毒」を意味します。これは、一定期間デジタルデバイス(スマートフォンやパソコンなど)との距離を置くことで現実世界でのコミュニケーションや、自然とのつながりに焦点を当てる取り組みを行い、ストレスを軽減する取り組みです。
今はスマートフォンが使えないことの方がストレスは多い!ですよね。

 

県立大学がまだ”県立女子短大時代”の14年前まで妙高市の笹ヶ峰キャンプ場で3泊4日のキャンプ実習を行っていました。

その当時は電波が届かない場所だったので携帯電話やスマートフォンは使用できませんでした。
4日間の学生の変化は、現実世界でのコミュニケーション(会話)が増えました。
牧場に散策や、山登りをする時に「写真を撮らないの?」と言わないと携帯電話やスマートフォンを持たなくなっていました。バッテリー切れを心配したのかもしれませんが…。実習終了後のレポートでは、「携帯電話・スマートフォンがなくても平気だった」との記述が多く見られました。
スマートフォンがまだまだ普及していない状況でしたので、当時を振り返って今と比較することは難しいことです。それでも「電波が届かない」ことは、人にとって不便ではあるけれど新鮮な環境だったのかもしれません。

難しい事を承知で提案します。
日常的に使用しているデジタルデバイスから少し距離を置いてみませんか。1日でも良いので電源をOFFにして、遊びに行きませんか。夏休みの子どもと過ごす時間をスマートフォンの記録に残すのではなく、目に焼きつけて記憶に残してみませんか。スマートフォンが使えない(電波が届かない)環境にあえて身をおいてみませんか。

声高に「デジタルデトックス」を推奨しようとは思いません。
これからが夏本番。新潟の山や海に出かけて自然を満喫してはどうでしょう。

私 はソロキャンプに出かけて、しばし「デジタルデトックスもどき」を楽しんで来たいです。

 

そしてもう一つ。ご家族で楽しんでいただきたいイベントがあります。
新潟県立大学 子ども学科の学生が8月11日キッズコンサート(秋葉区文化会館)、10月8日ファミリーコンサート(江南区文化会館)を行います。是非お越しください。お待ちしています。

8月11日キッズコンサート(秋葉区文化会館)

10月8日ファミリーコンサート(江南区文化会館)

* BSNラジオ 土曜日午前10時「立石勇生 SUNNY SIDE」の オープニングナンバーの後に「はぐくむコラム」をお伝えしています。
7月29日は、新潟県立大学教授の伊藤巨志さんです。お楽しみに!

この記事のWRITER

伊藤巨志(三条市在住 新潟県立大学 大学院 健康栄養学研究科 教授)

伊藤巨志(三条市在住 新潟県立大学 大学院 健康栄養学研究科 教授)

1964年、三条市生まれ。日本体育大学大学院修了【体育学修士】、新潟大学大学院博士後期課程修了【博士(教育学)】。子どもの身体発育発達学、運動遊び、健康教育を専門に研究。新潟市寺山公園子育て交流施設「い〜てらす」低学年広場を監修するなど、遊びの中で運動を身につける「遊育」を推奨。現在:人間生活学部子ども学科長。日本体育・スポーツ・健康学会、日本発育発達学会などに所属。
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