SDGsにとって来年(2023年)は折り返し地点となります。2030年の達成期限に間に合うように、SDGs貢献の機運を醸成する様々な取り組みが日本各地で実施されています。私が所属する長岡技術科学大学でも、SDGs講演会の開催やSDGsイベントの実施など、国連アカデミック・インパクトのSDGsハブ大学として任務を果すため日々奮闘しています。
突然ですが、2030年SDGs達成に貢献するために、”英語”は必要でしょうか?私の答えは「Yes」です。ツールとしての英語が必要だと思っています。国連憲章が規定する国際連合の公用語は、アラビア語・中国語・英語・フランス語・ロシア語・スペイン語の6言語で(残念ながら日本語は入っていません)、世界共通の目標であるSDGsについての情報取集やディスカッションをするには、国連公用語の1つである英語を学んだ方がいいと思うからです。
世界で最も話されている言語*は英語(約15億人)で、次いで中国語(北京語、約11億人)、ヒンディー語(約6億人)、スペイン語(約5.5億人)、フランス語・アラビア語(それぞれ約2.7億人)、ロシア語(約2.6億人)・・・と続きます。SDGs達成に向けた活動は、日本が単独で実施するものではなく、世界のすべての国々と連携しながら進めるので、異なる文化圏の人々との意思疎通のために「共に使えるツール」が必要となります。学問やビジネスにおいても、様々な国の人々とコミュニケーションをとる場面においても、英語はツールとして使われていますので、世界の共通語である英語は、やはり必要と言わざるを得ません。
*出典:Statista Research Department
最近では、精度の高い無料の翻訳サイトや翻訳アプリがあるので、旅先で困ることも少なくなりましたが、「自分の言葉で熱意を伝える」ためにも、英語力があった方が良いと最近特に感じます。私自身、なかなか英語力が向上せず危機感はあるのですが、日々の忙しさを言い訳にして、努力していないのが現状です…。
長岡技術科学大学の語学センターは、学生に「多読」を勧めています。「英語多読学習ハンドブック」によると、「多読」とは英語を「解読」ではなく「読書」を楽しみながらたくさん読むことであり、読書として楽しめるレベルの本をたくさん読んで欲しいとしています。本学の語学センターによると、英語は、基本語が何度も繰り返し使われており、中学校卒後までに学ぶレベルとされる基本の語彙(1,000語程度)で、英文の70~80%は構成されているという研究結果があるそうです。やさしい英語を読むことで基本語を頭の中に入れ、その基本語を使って多くの人々とコミュニケーションを取れるのであれば、そんなに難しくないのかもしれません。
本学の附属図書館には、SDGs達成のために知識や関心を高められる英語の多読図書がたくさん所蔵されており、SDGsのゴールごとに暫定的にまとめられています。新型コロナウイルス感染症の影響により限定的ではありますが、
<長岡技大語学センター>
https://www.nagaokaut.ac.jp/center/lang/index.html
<長岡技大図書館利用案内>
https://lib.nagaokaut.ac.jp/infomation/guide/user.html
* BSNラジオ 土曜日午前10時「立石勇生 SUNNY SIDE」の オープニングナンバーの後に「はぐくむコラム」をお伝えしています。
12月17日は、長岡技術科学大学 SDGs推進室員の勝身麻美さんです。お楽しみに!