はぐくむコラム

子どもたちが、初給料を受け取り、夢に投資するまで

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皆さんは、お子様に「おこづかい」をあげていますか?

先日、私の住む地域の公民館祭りで「こども焼き芋屋」をオープンさせました!前回も書かせていただきましたが、JA十日町さん、吉田公民館さん、そして地域の小学生たちとともに「こども焼き芋屋」というプロジェクトです。

このプロジェクトは、さつまいもの植え付けから草取り、収穫、焼き芋にしての販売、そして利益の再投資を通じて、地域で仕事を作ることを学ぶ企画です。

長い長いプロジェクトがとうとう、最終回!
果たして焼き芋は売れるのか?
なんと前日まで、天気予報では降水確率100%…!
お客さんは来てくれるのでしょうか…。

当日…。空はなんとか重たい雲をずっしり抱えて、持ちこたえていました。子どもたちは大切そうに焼き芋を入れる袋を抱え、元気な姿でやってきました。

そうです、袋は「食べてほしい人のことを想像して、デザインしてみてね」と、当日までの宿題にしていたのです。テーブルに並ぶ、一つ一つ違う、色とりどりの袋たち!!こんなに胸ときめく焼き芋があっただろうか!傑作揃いに大人顔負けでした…!

準備が整うと、みんな揃って「美味しい焼き芋を売るぞ!エイエイオー!」と掛け声をあげてオープン。すると焼き上がりと同時に、長蛇の列。

「可愛い袋ね」「みんなが作ったの?」と地域の人たちと会話をしながら、当日は園児から小学6年生までが協力して、芋をせっせと焼き、袋に詰めて、お会計をして、呼び込みをし…あっという間の2時間で、無事に完売しました!

終了後、みんなで売り上げの計算…。原価の計算、そして引き算をして…、割り算をして…、無事にひとりひとりに利益=お小遣い「700円」を分けることができました!

計算する中で、売り上げが丸々自分たちのお給料になると思っていた子もいて「原価」の考え方に「えっ」と驚きの顔をする子もいました。それもまた、新たな発見だなと、そんな時間も共有できて良かったです。

ひとりひとり、封筒を渡され、人生初のお給料をもらった子どもたちは、大切そうに封筒を仕舞っていました。

“振り返りの会”の中で、「このお給料は、自分の成長や夢に繋がるものに、使ってね」と伝えました。

例えば、ケーキ屋さんになりたい子は、「〇〇のケーキを買って研究しました!」宇宙飛行士になりたい子は「宇宙の漫画を買いました!」サッカー大好きな子が「サッカーボールを新しくしました!」まだ夢がない子は「〇〇がもっと上手になりたいから〇〇買いました」「身長伸ばしたいから牛乳買いました」などなど、なんでもOK!と話しました。

後日、連絡手段として使っていたLINEグループを通じて親御さんたちから、「こんな風に使ったよ」報告が、写真とともに送られてきました。何に使おうか悩みながら、自分で考え、決めて、行動に移して、感想をちゃんと伝えてくれて、その楽しそうな様子を見れて「良かったぁ!」と胸いっぱいになりました。

仕事やお金について考える時、「農業」はとても分かりやすいテーマだと改めて感じました。自分の体と、地域にあるものを使って、誰かの「ありがとう」に変えてゆく一連の活動は、確かに手触りのある体験でした。また一つ、農業の懐の深さを感じたプロジェクトでした。

11月14日あさ9時からのBSNラジオ「大杉りさのRcafe」内9時台の「はぐくむコラム」で紹介されます。お楽しみに!!

この記事のWRITER

佐藤 可奈子(十日町市在住 スノーデイズファーム代表)

佐藤 可奈子(十日町市在住 スノーデイズファーム代表)

1987年、香川県生まれ。立教大学法学部卒業後、中越地震復興ボランティアに参加した十日町市池谷集落に移住。当時、6軒13人の限界集落で就農。中山間地の暮らし・仕事・子育てを地続きにした農業をめざし「スノーデイズファーム」を設立。2017年 ForbesJAPAN「日本を元気にする88人」に選出。地元男性と結婚し、2019年6月に次女となる第2子出産。 https://snowdays.jp
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