SDGs de はぐくむコラム

口から健康を支える管理栄養士を目指して

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フリーランスとして活動を始めて6年目になりました。これまで保育園や学校、地域の子育て支援センターなど、様々な場所で「子どもの食」に関わる仕事をしてきましたが、1か月前から新たな挑戦として歯科医院で働き始めました。

これまで新潟市や見附市の歯科医院で、子どもの「噛む」「飲み込む」「話す」「食べる」という多角的な口の機能を支えるための『離乳食講座』を歯科の先生と一緒に定期的開催してきました。特に乳幼児期の口腔機能の発達と食べる力の関係性はとても深く、単に栄養バランスだけでなく「食べる力」を育てる視点が必要であることを再確認しました。

食は“口”から始まります。どんなに栄養価が高い食事でも、噛めなければ、飲み込めなければ、意味をなしません。歯の状態、舌や唇の動き、咀嚼や嚥下機能といった“口の入り口”に関する知識と視点は、管理栄養士としてさらに深めていきたい分野でした。そこで「管理栄養士が歯科医院で働く」というまだ一般的ではない道にあえて挑戦することを決めました。

実際に歯科医院で働いてみると、管理栄養士は歯科の先生や衛生士さん、助手さんと連携しながら、患者さん一人ひとりに口腔から見た食生活のアプローチができる職業であることを感じ、管理栄養士が歯科領域に関わる価値を少しずつ形にしていきたいと思っています。

さて、みなさんはかかりつけの歯科がありますか?歯がしみる、噛みにくい、入れ歯が合わない…そんな小さな不調が、やがて食欲の低下や栄養不足につながることもあります。定期的な歯科受診と口のメンテナンスが、年齢を重ねても「美味しいね」と笑いあえる食卓や『食べる力』につながります。また、歯が生えていない赤ちゃんの頃から歯科に通うことで、お口の発達や育児の悩みを早期からサポートすることができます。虫歯予防はもちろん、正しいお口の使い方を学ぶことで将来の歯並びや発音、食べ方にもつながります。泣いたり怖がったりしないうちから、歯科の空間に慣れておくことも健診をスムーズにさせます。お口の専門家と一緒に子どもの健やかな成長を見守っていきましょう!

 

* BSNラジオ 土曜日午前10時「立石勇生 SUNNY SIDE」の オープニングナンバーの後に「はぐくむコラム」をお伝えしています。
7月5日は、管理栄養士のますがたみきさんです。お楽しみに!

http://立石勇生 SUNNY SIDE | BSNラジオ | 2025/07/05/土 10:00-11:00 https://radiko.jp/share/?sid=BSN&t=20250705100000

この記事のWRITER

ますがたみき(長岡市在住・管理栄養士)

ますがたみき(長岡市在住・管理栄養士)

1981年 長岡市生まれ 短期大学専攻科卒業後、長岡赤十字病院で管理栄養士として6年間勤務。子ども達の成長と母親の育児に寄り添うため自身が考案した「食能」をキーワードに「はれいろごはん」を設立し、おやつ開発や料理教室を展開。2児の母親。 長岡市委託事業として乳幼児の健診・栄養相談・特定保健指導なども担う。
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