SDGs de はぐくむコラム

暮らしの小さな工夫 性別問わずこなせれば最強!

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「朝起きると、妻と子どもが起きてくる前にまずキッチンへ行きます。ゆうべ洗った食器が乾いて伏せてあるので、それを元の食器棚に戻すことから1日が始まります。」

そう朝のルーティーンを話してくれたのは30代前半、1歳をすぎた子どもを持つパパ。彼は2週間の育児休業があけた今もなお、このルーティーンを続けていた。素晴らしい。

新潟市が主催する「男女共同参画の推進」に取り組む「パパ講座」の講師に呼ばれた私。子育て中のパパに「ママの気持ちの代弁」や、「夫婦間のコミュニケーションスキル」「子育ての大変さ、楽しさ」などなどを伝え、子育てや家庭にどう向き合うのか一緒に考えるワークショップ講座だ。

さきほど紹介したのはそのアイスブレイク(コミュニケーションのウォーミングアップ的なもの)として「1日の始まり、朝のルーティーンをシェアしよう」という楽しげな内容を発表してもらった時のお話。

さっきのパパの話に「うむ、能動的に家事をやってるんだな」とものすごい共感と共に嬉しくなった。なぜなら今まで聞いてきた中でさりげないけど一番リアルなことを言ってくれたから。

日々、子育てや家事、仕事に追われていると、目の前のことをいかに「時短」「合理化」で効率よくこなしていくかっていうのがテーマになってくる。だから昨夜洗ったお茶碗の上に無神経に濡れたコップをかぶせる行為は、どうってことなさそうで結構腹が立つ。「あ~あせっかく乾いてたのに…」と残念な気持ちになるのよ。

日常っていうのはそんな小さな工夫の積み重ねでできている。家事でも育児でも、実際に体験してみないとその労力はわからない。やってみて初めて、今まで誰かがしてくれていたことに感謝できるわけです。

お金の支払われないこういった小さな労働こそ、性別関係なく夫婦で話し合いながら分担できれば最強のファミリーになると私は思っている。いつ何が起こってもあたふたしないで済むのだから。

加えて、こういうことを実は子どもが小さいうちから男の子でも女の子でも一緒に楽しく実践していくことが、親の教えていく大事なことなのかもしない。そして当たり前ではなく、感謝の言葉添えも忘れないようにしていきましょう。

この記事のWRITER

ちゃい文々(新潟市在住。子育て漫画エッセイスト)

ちゃい文々(新潟市在住。子育て漫画エッセイスト)

新潟市生まれ。シングルマザーで二児の母親。1994年、デザインオフィス「アトリエチャイブ」設立。2002年からフリーペーパーに子育てエッセー漫画を連載。コミュニケーションスキルや多様な視点を養う講座を教育関係者や市民向けに実施。虐待防止スペシャリストの知識も活かす。 著書「子育ては、泣き笑い・八起き」(幻冬舎文庫) BSNラジオ「工藤淳之介3時のカルテット」木曜パートナー https://www.chaibunbun.com/
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