皆さんの周りで、お子さんが産まれて…、お父さんが育児休業取って…子育てや家事を一生懸命やっている…。そんな人はいますか?
私は育休を取ったことがありません。そして周りにもそんな男性を見たことはありませんでした。つい10年前のことです。その頃は、男性の育休取得率は1%台で、100人に1人くらいしかいませんでした。では、最近はどうなのでしょうか?
このデータからもわかるように、女性に比べればまだまだですが、平成28年度頃から急激に増加し、おととしには14%程にまで増加してきました。では、率先して取り組むべき公務員はどうでしょうか?
地方公務員が、19.5%で5人に1人、国家公務員は 34%で、なんと3人に1人は育休を取得しているのです。10年前には想像できなかった急増ですね。周りにもちらほら育休パパを見ることができるようになってきました。では、なぜ増えてたのでしょうか?我々のファザーリングジャパンはこのように考えています。
2015年に”隠れ育休”に関する調査を発表しました。この時のアンケートで分かるように、育休という形では申請はしてはいないけど、有給などを活用し産後の対応のためお休みを取っている父親、そもそも取りたかったが取れなかった父親たちが多数でした。要するに、「取りたかったけど取れなかった」「取ることができる雰囲気ではなかった」ということです。さらにこのようなデータもあります。
ほとんどのお父さんたちが、取りたいと思っているけど、実際の取得率を考えると、まだまだ取れない環境であるのも間違いなさそうですね。(以前に比べれば、想いとのギャップはだいぶ縮んではきていますが、20代の84%の希望に比べて、14%の取得率を考えるとまだまだ、70%の方は取れていないのが現状)
では今現在、育休を取りたいと思う方は、どのように考えていけば取得できるのでしょうか?まず、大きな法改正が行われました。去年4月からは、会社側(上司とか)から「育休はいつ取るんだい?」と働きかけを必ず行うことが義務化されました。(育休の周知・意向確認の義務)
さらに去年10月からは、父親が生後8週までに(実質父親の産休制度)最大4週(2 回に分割可)の「産休」をとれる制度が新設されました。
そして今年4月からは、従業員 1千人超の企業に育休取得率公表が義務付けられ、法律に関しても大きくバックアップしてくれています。
加えて理解しておきたいことは、収入に関しての心配かと思いますが(現在は実質の手取りを100%にすることを国会で議論中)育休前の給与月収に比べて、手取りが9割以上なので、多少の心配程度で済みそうですね。
制度が整い、心配なく男性の育休が取れそうになってきたところで、会社(上司)に確認することと流れはこちらです。
①育休の制度を確認し、会社(上司)に育休の取得の意向を相談する
②申請の出し方や、窓口を確認する
③育児休業給付金がどれくらいになるかを確認する
④社会保険料の取り扱いについて確認をする
このように、会社との相談を経て、次はご家族(夫婦)で育休の取得時には、どのように家事・育児を分担して子育てを乗り越え楽しめるのかを話してほしいですね。特に父親として、この産まれたばかりの大変な期間にわかって欲しいことは…
①父親としての育休が終わっても、大変な期間だということを理解し、仕事をしながら少しでもその大変さに配慮する。仕事から少しでも早く帰る、帰ってからは疲れているだろうけど家事育児を分担する。
②見て見ぬふりはやめよう!(育休取得しているとそれができなくなります)
③24時間体制での対応になるので、寝る時間も削られるこの期間…一生続くわけではないので、夫婦二人で乗り越えよう。(声がけや、会話をしっかり!それだけでも母親の心が癒されます)
④父親が育児に携われば携わるほど、子どもの社会性や知能などが向上することを理解して、子どもの将来においてもとても大事なことだと理解しよう。(育休はとても子どもにとっても良いこと)
まだまだメリットなどもありますよ!ぜひ思い切って育休を取ってみませんか?
* BSNラジオ 土曜日午前10時「立石勇生 SUNNY SIDE」の オープニングナンバーの後に「はぐくむコラム」をお伝えしています。
5月20日は、ファザーリングジャパンにいがた顧問の大堀正幸さんです。お楽しみに!