はぐくむコラム

栽培→販売→夢や成長に再投資 ワクワクこども焼き芋屋

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長い梅雨が明け、一気にいつもの暑さがやってきました。7月は長雨となりましたが、サツマイモは、すくすく順調に育っています。

先日、私が住む十日町市吉田地区の小学生へ向けて、「吉田版キッザニア こども焼き芋屋、はじめます!」と銘打って、サツマイモを育て販売する連続企画がスタートしました。主催は、JA十日町吉田支店さん、吉田公民館さん。私は講師として招かれました。

本当は、5月下旬に苗の植え付けを行う予定でしたが、新型コロナウィルスの影響により中止となり、スタッフだけで植えました。その代わりに、専用のLINE@を作成し、参加予定の子ども達、保護者の方を通じて、サツマイモの成長の様子を動画や写真を共有してきました。子ども達に会えないまま月日は過ぎ、あっという間に夏休み…。子ども達に畑を見てもらうことを目的に、8月5日、初めての参加企画「草取りと看板作り」を開催しました。

さて、この「こども焼き芋屋」企画。通常の体験イベントとはちょっと違うのです。私自身、農業体験を開催するときは、その時々、こどもたちに「面白い!」と思ってもらえるように、「植え方による違いは出るのか?」「品種によって何が変わるか?」など趣向を凝らし挑戦してきました。体験を通じて子ども達は、「さつまいもってこうやって作るんだ〜」「芋掘り楽しかった〜」「農家さんって大変なんだね〜」という気持ちをもってくれたようでした。

ただ、田植え・稲刈り・芋植え・芋掘りなど「流れの一部だけ切り取り、体験して終わり」でした。

本当は、農業って大変…楽しいね…素敵な職業だね…、とかいうことだけでなく、もっともっとこどもたちの”実学”に繋がるように、踏み込みたいと思っていました。

それが今回の連続企画につながりました。JAさんや公民館の力を借りて栽培し、(原価計算や価格設定、袋のデザイン、焼き芋にして販売)価値を“ありがとう”に変えてゆきます。”ありがとう”の対価(利益)は子ども達で分け合い、その利益を自分の夢や成長に繋がるものに再投資(本当は何に投資したか発表会したいところ)と言った一連の流れを想像する。この地域でしかできない学びの企画が完成しました!

予測できない未来を生きる子ども達と「仕事を作るってどういうこと?消費と投資ってどう違うの?お金って何の対価?地域にあるものをどう活かす?」色々な考えや疑問を、作って、売って、再投資の一連の流れで一緒に学びたいと思っています。

初めての企画…。制限が多い中、走りながら試行錯誤しています。それでも、子ども達との出会い、触れ合い、学び合いは成功に終わったと思っています。こうした体験学習では一般的ではない草取りも「わー」「きゃー」と楽しんでました。看板作りでは、足スタンプを焼き芋に見立てて、これまた「わー」「きゃー」と思い思いの芋を描きました。

秋の収穫後、サツマイモは吉田地区の文化祭で焼き芋にして販売する予定です。全国的にコロナウィルスの感染拡大が懸念される中、たくさんのお客様に来て欲しいけれど、来過ぎても気になるところもあり。しかし、まさにこういう予測不能な事態だからこそ、今までにない知恵を絞っていきたいです。子ども達が、自分の力で”夢を叶えてゆく学び”を農業を通じて届けていければればと。

この記事のWRITER

佐藤 可奈子(十日町市在住 スノーデイズファーム代表)

佐藤 可奈子(十日町市在住 スノーデイズファーム代表)

1987年、香川県生まれ。立教大学法学部卒業後、中越地震復興ボランティアに参加した十日町市池谷集落に移住。当時、6軒13人の限界集落で就農。中山間地の暮らし・仕事・子育てを地続きにした農業をめざし「スノーデイズファーム」を設立。2017年 ForbesJAPAN「日本を元気にする88人」に選出。地元男性と結婚し、2019年6月に次女となる第2子出産。 https://snowdays.jp
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