はぐくむコラム

背の伸び方 人それぞれ  Merry Christmas!

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もうすぐ子どもたちにとっては待望のクリスマス。親にとってはドキドキのクリスマス。12年前の伊藤家でも「何をサンタさんにお願いしたの?」と訊いても「ヒミツ」とはぐらかされてしまった経験がありました。
そんな「ヒミツ」も、クリスマスツリーには任天堂DSソフト「●●●」と書いた紙がぶら下がっていて慌てました。”サンタさん”も一週間前では手に入れることもできず、聖夜の夜、”サンタさん”からの手紙が、子ども達の枕元に置いてありました。
文面は英語で「約束の手紙。ごめん。遠くに行っていて今日は間に合わなかった。忘れていないから、必ず届けに行くよ。待っていてね。…。」と。
「サンタクロースは外国人!なんだ。」と驚き、「なんて書いてあるの?」とキョトンとした顔で手紙を渡す娘。
少し遅れてサンタはちゃんとやってきました。

さて、金額の大小にもよりますがお金で買える物がある一方、お金で買えないモノをお願いされたら困ってしまうでしょうね。
それが「身長が伸びますように」だったら…。

新潟日報から、私と県立大学健康栄養学科の太田亜里美先生が取材を受け、12月6日付朝刊、小学生向け「ふむふむ」に記事が掲載されました。「背の伸び方人それぞれ」と題して、「大きく成長する時期」「骨の伸びる仕組み」「骨を丈夫にする栄養」についてまとめられています。
12月14日にはホームページにも掲載されました。
https://www.niigata-nippo.co.jp/kyouiku-more/fumufumu/select/111795.html

「大きく成長する時期」についてお話しいたします。
人は生まれてから「大きく成長する時期」を2回経験します。1回目は乳・幼児期の頃で「第一発育急進期」と言います。出生時、約50cmの赤ちゃんは1年後には約75cmまで大きくなります。
1年間で約25cmです。この成長が10年続いたら250cmも伸びてしまいます。さすがにこんなことはありません。
個人差はありますが、1歳頃からは1年間で約6cmのペースで大きくなります。その後、小学校高学年まで着実に身長は伸びます。そして小学校高学年になって2回目のグッと大きくなる時期を迎えます。これを「第二発育急進期」と言います。第二発育急進期の伸び始めを「Take Off」、一番身長がグッと伸びた時期を「Peak Height Velocity(PHV)」と言い、発育過程の基準となります。このPHV平均年齢は女子11歳頃、男子13歳頃とされています。

いつ第二発育急進期が始まるか、始まったかは、正直結果論でしか分かりません。判断する方法としては、学校で毎学期計測した数値を1年前と比較をすることで、兆候が分かります。1年間に身長が何cm伸びたかを発育速度(cm/年)と言っています。

例えば…
6年生1学期―5年生1学期=6cm/年
6年生2学期―5年生2学期=6cm/年
6年生3学期―5年生3学期=8cm/年    ⇐Take Off
中学1年生1学期―6年生1学期=9cm/年
中学1年生2学期―6年生2学期=10cm/年
中学1年生3学期―6年生3学期=12cm/年 ⇐PHV
中学2年生1学期―1年生1学期=8cm/年
中学2年生2学期―1年生2学期=6 cm/年


高校3年生2学期―2年生2学期=0 cm/年  ⇐Final Height

この場合は、6年生3学期頃から「第二発育急進期」に入り(Take Off)、PHV年齢が中学1年生3学期頃であったこととなります。

そして、発育速度0 cm/年になった高校3年生の2学期で最終身長(FH:Final Height)となります。
気になるお子さんは、毎学期の身長計測の数値を記録しておきましょう。
一般的にPHVから約6年後に身長発育は終わります。平均的にみて女子は17歳、男子は19歳くらいとなります。ご自身の身長がいつ頃PHVになって、最終身長(FH)を迎えたのはいつか少し考えてみてください。約6年後だったのではないでしょうか。

平均よりも1年以上早く身長が急に伸びることを「早熟」、1年以上遅いことを「晩熟」と言っています。この「早熟」「晩熟」が小学校高学年から高校を卒業するまでの期間、スポーツを行う上で有利になったり不利になったりします。有利不利に関しては次回のコラムでお話しいたします。

この記事のWRITER

伊藤巨志(三条市在住 新潟県立大学人間生活学部子ども学科 教授)

伊藤巨志(三条市在住 新潟県立大学人間生活学部子ども学科 教授)

1964年、三条市生まれ。日本体育大学大学院修了、新潟大学大学院博士課程修了。子どもの身体発育発達学、運動遊び、健康教育を専門に研究。県立自然科学館で「忍者アトラクション 出現!とやの城」を監修するなど、遊びの中で運動を身につける「遊育」を推奨。現在:県立大学人間生活学部子ども学科長。日本体育学会、日本発育発達学会などに所属。
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