SDGs de はぐくむコラム

持続可能なファザーリング式PTAとは①

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「男性も家事育児参加しましょう!」
「企業もワークライフバランスや働き方改革を進めましょう!」
「育休が取れる働きやすい環境を作りましょう!」
そういわれ続けて、いよいよ男性の育休取得率が16%代となり過去最高に!
大きな流れの変化が起きつつあるのではないかと思います。

私は5年前に、小学校のPTAに関わり始めました。ファザーリングジャパンのメンバーとして、地域活動や学校活動に積極的に関わり、少しでも子どもたちの教育環境が良くなるようにと思い、役員に立候補しました。

この時、最初の違和感を覚えました。入学式後、4月の活動が多すぎる…
それも日中…。さらにPTAの文章は硬くて読みにくく、少し高圧的な印象を持ちました。役員募集の案内文も説明が十分でなく、どんな仕事があるのかわかりませんでした。
4月は毎週のように「役員の選出」「リーダー決め(長副決め)」「活動計画の作成」「常任委員会や総会への出席」などなど盛りだくさんで、時間をある程度融通できる人でないと到底無理…そう強く感じました。特に男性は…。

案の定、会議への出席は大半が女性(95%くらい?)、会長は男性でしたが、副会長や書記・会計は、日中活動ができる女性が奮闘していました。そうならざるを得ないのです。PTAの活動は日中が中心だったのです。
1年目の役員は、学年の活動を行う事が中心でしたので、学年部の役員の皆さんと協力して、PTA祭りを盛り上げたり、家族同士で交流したり、とても有意義な時間でした。想像していた通り、PTAに関わることはとても貴重な経験となり、大人の友達が増え、学校の先生方とも仲良くなりました。やりがいを感じたと同時に、やらなければもったいない…とも思いました。

ですがですが…。あくまでも環境や条件によります。私は、会社経営をしていますので、自分で調整して日中のPTA活動も参加できました。ファザーリングジャパンにいがたの経験から、ボランティア団体の組織論にも知識があり、楽しく活動できたのではないかと思います
逆を言うと、PTA活動は、フルタイムで働いている人は「難しい…」、いえいえ「無理」だと思います。男性も女性も。

それに加え、お子さん1人につき、「必ず1回はPTA役員となる」という義務は、結果として「ママお願い…」となってしまうのでしょう。フルタイムの女性はなるべく「拘束が短く簡単な役員業務」を選んで立候補をする…。仮に会長・副会長になったら大変です。じゃんけんや抽選で決めることになるのですが「はずれてくれ~!」という祈りは鬼気迫っている雰囲気もありました(汗)
それはそうですよね、日中の会議や作業は、「大切な有給」を使わなければならないし、それ以前に有休を取りづらい職場もありますものね…。

ファザーリングジャパン的に考えた場合、そもそもフルタイムの共働きだったら、PTA活動も共同でやらなければいけないのではないでしょうか?男性の家事育児参加だけでなく、男性のPTA参加をどうにかして促せないのか!ということが問題だと思います。
こうした考えに前年度のPTA会長が理解してくれたので、私は役員2年目にPTA会長となりました。「PTA改革」「男性のPTA参加」を大目標として活動が始まりました。今年で4年目を迎えます。この4年間のことは、次回詳しくお伝えしたいと思います。

  

* BSNラジオ 土曜日午前10時「立石勇生 SUNNY SIDE」の オープニングナンバーの後に「はぐくむコラム」をお伝えしています。
8月26日は、ファザーリングジャパンにいがた顧問の大堀正幸さんです。お楽しみに!

この記事のWRITER

大堀正幸(新発田市在住・ファザーリングジャパンにいがた顧問)

大堀正幸(新発田市在住・ファザーリングジャパンにいがた顧問)

1973年 新発田市生まれ。大学卒業後、家業のリフォーム業を継ぎ28歳で社長就任。早くから働き方改革やワーク・ライフ・バランスに取り組み、業務効率化に成功。NPOファザーリングジャパンの新潟地区や新潟イクボス企業同盟を設立。2児の父親。 現在:新潟市男女共同参画審議委員 新発田市子供子育て会議委員など。
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