SDGs de はぐくむコラム

チョコレートからSDGsを考える?!

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2月になりました。
2月のイベントにバレンタインデーがあります。少し前までは“愛を告白する日”としてチョコレートをプレゼントしていましたが、今は友達同士の交流に、または自分の為に美味しいチョコレートを用意することも多くなっているようですよね。
今回はそんなチョコレートから世界と繋がり、SDGsを考える絵本を紹介しようと思います。

まずみなさんはチョコレートとは一体何から、どうやって作られているか知っていますか?

『チョコレート だいすき』 (しぜんにタッチ シリーズ)
著者名:監修/大西 寿 料理指導/中山章子 写真/古島万理子ほか イラスト/おかもと香織
ひさかたチャイルド

こちらの科学絵本は全編写真で、その謎に迫ります。

表紙をめくると「これ、なーんだ?」と見開きで載っている大きな実が登場。
これがチョコレートの原料となるカカオの実だと教えてくれます。私たちが食べているあの甘くて茶色のお菓子を想像することができない実です。この実がどんな変化をとげて、私たちの口へとやってくるのか?
どんどん読み進みたくなります。

遠い南の国で育ったカカオはたくさんの人の働きによって、タネの部分が原材料になり、日本に運ばれてくるのでした。

この科学絵本では、原材料から自分でチョコレートを作ってみる工程が載っています。チョコレートを一から作る大変さが、よく分かります。
今まで何気なく食べているチョコレートでしたが、これからは一口一口 味わって食べたくなりますよ。

 

『イチからつくる チョコレート』 (イチからつくるシリーズ)
NPO法人 APLA オルター・トレード・ジャパン 編 バンチハル 絵
農山漁村文化協会

こちらもチョコレートを一から作る本なのですが、先程の科学絵本よりもっと詳しく、より踏み込んだチョコレートの世界を紹介してくれます。

チョコレートって一粒の値段にものすごく差があると感じたことありませんか?子どものおこづかいで買えるものから、一粒が500円、もしくは1000円以上するもの…この違いは何なのか…そこも教えてくれる本です。

チョコレートの背景にある歴史、カカオ栽培の大変さや加工する時の手間などを学ぶとそこから世界に繋がる話に広がっていきます。

チョコレートの値段を考えた時に「フェアトレード」という単語が出てきました。直訳すると 公正取引となります。
発展途上国の作ったものを適正な価格で購入し、そこの人々の生活改善と自立を目指す ことをいう単語です。

甘くて美味しいチョコレートから私たちが考え出来ることは何だろう?
チョコレートの話は一例に過ぎません。洋服の値段を考えてみてください。チョコレートと同じようなことが思いつきませんか?
私たちの周りにはこのような問題を抱える商品がまだまだあります。

買い物をする時「何をどこで買うか?」や「この値段は適正か?」と一瞬考えて買い物をするだけで、世界のどこかで幸せに近づいている人が増えることを知ってください。
今 私たちが使っているさまざまな商品にはいろいろなマークが付いています。
フェアトレード商品だとしるすものや、自然保護をしながら商品化されたことを表すマーク。いろいろなマークを知ることから始めてみてください。知ると今度はそのマークが付いているものを買いたくなりますよ。

そんなことが楽しみながら分かる絵本を最後に紹介します。

『じゅんびはいいかい?名もなきこざるとエシカルな冒険』
末吉里花 文  中川学 絵 山川出版社

「どんなチョコレートを買うか?」
世界で起きていることや、あなたの行動が世界の平和に繋がっていることをこれらの絵本で知ってみてください。そして、行動にうつしてみてください。

次にチョコレートを食べる時はきっと今まで以上に美味しいなると思いますよ。

今回のゴール

   

この記事のWRITER

朝日仁美(糸魚川市在住 絵本でSDGs推進協会代表/学校司書)

朝日仁美(糸魚川市在住 絵本でSDGs推進協会代表/学校司書)

神奈川県横浜市出身。結婚を機に糸魚川市での生活をスタート。子育てとともに、公民館事業の支援を受け絵本の読み聞かせの会を発足し、以後16年間 毎月乳幼児親子に絵本にふれる場を提供し続けた。 現在は糸魚川市初の学校司書であり、絵本で世界と繋がりたいと、絵本でSDGs推進協会を設立し活動中。 一男一女の母。 糸魚川市学校図書館司書 絵本でSDGs推進協会 代表理事 SDGs for School 認定エデュケーター 日経BP社 エコマムアンバサダー 絵本専門士/JPIC読書アドバイザー
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